平均寿命と健康寿命は
「平均寿命」とは、命を終える年齢の平均で、まさに人間の寿命そのものです。
「健康寿命」とは、自立して社会活動ができる人間寿命と言えそうです。
色々な諸説や参考文献によって異なりますが、日本人の平均寿命は約80歳、健康寿命は約72歳とする説が事実に近いようです。
つまり、この8年間は不健康寿命を過ごしていることになります。
この8年間、本人のストレスは言うに及ばず、家族や周辺の方々に多大な負担をかけることになります。さらには、公的な医療費負担も膨大になっているようです。
公衆衛生学者や医療学者などの研究や調査によって、健康寿命には家の温熱性能が大きく関わっていることが、解明されております。
寒冷地ほど健康寿命が長い
わたしたちが住む北海道では、氷点下20℃以下にもなる場合もあります。
その昔には、呑み過ぎて寝込んでしまい、凍え死ぬとの笑えない事件が多かったようです。
この気象では必然的に高気密・高断熱の住宅が建築されるようになりました。
一方、温暖地では北海道のような断熱性能が過剰設備だと思われてきました。
省エネ基準でも、南下するほど断熱材を薄くしても構わないような指導がなされています。
ところが都道府県中、脳疾患などで死亡や寝たきり、あるいは重度の後遺症を発する患者数が一番少ないのが北海道だと言うことです。
家の高気密・高断熱で温度差が少なく、ヒートショックなどのストレスがなくなるのが理由と言われ、意外にもこのヒートショックを要因とした疾患は、温暖地になるほど多くなる傾向にあるようです。
健康寿命を延ばすことが医療費負担削減に貢献
今や家の温熱性能は、省エネや地球温暖化防止のためと言うより、健康で過ごすために不可欠な要素となってきたようです。お金には変えがたい健康のための温熱性能です。
わたしたちファースグループなど、温熱性能に特化した住宅を供給している本部には、風邪をひかなくなった、アレルギーが緩和した、足腰の痛みがなくなった、などの感想を寄せるお施主様が多くおります。
その結果、病院に行く回数が大幅に減ったという方も、多く存在しております。
これは経済的な見地からも、省エネ貢献より、個人はもとより公的医療費の削減貢献の方が圧倒的に大きいと言うことにもなります。
暖かい家の効能
「体温が1度下がると免疫力は30%程度低下する」
このような症例は、医学学会では定説になっているようです。つまり恒常的に体温を平熱(36.5℃~36.8度程度)以上に保持することが健康体を持続させるため、とても大切なことだと言い切っております。
ある高名な医師は、一日最低1・2度体温をあげるためのアクションを勧めています。
運動をすることで筋肉を鍛えると、基礎代謝量が増えて平熱が上がって行くそうです。
体温アップ健康法なるやり方で、病気の人は健康に、体調不良の人は元気に、健康な人はより美しくなると言います。しかし「言うが易く行うは難し」、できそうでできないもの。
健康を意識し過ぎて、筋肉強化を無理して実践することの弊害もまたありそうです。
適度な運動は、いかなるときにも健康保持に貢献するのでしょうが、何もしなくて健康体を保持するには、住む家の温熱性能を向上させることだとする医学者もおります。
健康住宅とは、温熱性能を高め、床面、壁面、天井面、できれば窓などの開口部もできるだけ室温と同温にする、いわゆる輻射熱による暖房空間に住むことです。
平均寿命と健康寿命は
昨今は、公衆衛生学や病理学的にも解明するための、研究が行われるようになりました。
特に高齢になると家にいる時間が長くなります。
健康で笑顔で過ごせることは、本人はもとより家族も安心なのでしょう。
高気密・高断熱の家は健康住宅と言うことになります。
まさに「温熱性能の高い家づくり」は、ご本人、ご家族、そして公的医療費の負担軽減に直結する「健康づくり」に、大きく貢献することになります。
いつも笑顔で健康に長生きすることは、本人の幸福感を充実させ、家族や周辺の人々にも幸せのお裾分けができそうです。さらには増え続ける公的な医療費負担を削減できるのです。
つまり、家づくりの際には、断熱材・気密仕様・蓄熱仕様・サッシ断熱・換気仕様などにお金を割くことで、健康寿命を長くする確率が高くなります。