高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

お知らせ

2013.05.20

結露の起きない家はありません

ネット活用などでの住宅相談では、結露がおきる事象の対応策が多くあります。
高性能サッシの枠に結露がおきており、「欠陥サッシではないか」などの質問があります。
サッシの場合、大部分の面積はガラスがしめ、家からの熱損失量は、ほぼガラス面積に比例しています。この熱損失量と結露とを同列に語ると間違いが生じます。

サッシ枠部分には、樹脂を用いたとしても、樹脂カバーを内部から金属フレームで補強しています。
樹脂には金物を保持する硬質性が欠如しているため、蝶番、戸車、取って、鍵金物などを補強金属としっかりと固定させています。
この金物は樹脂の1000倍以上もの熱を伝えますが、線状になっているため熱損失量は極めて微量でしかないのです。

厄介なのが線状となっているサッシ枠材は、熱伝導率が高いため露点温度になり易いと言うことです。
快適な温湿度と言われる室温20℃、湿度50%の時の露点温度は約9℃。
ペーアーガラスの表面温度が9℃以上あってもサッシ枠が9℃以下になる場合が多いのです。
ここに洗濯物などを室内に干すと湿度が80%くらいまでも上昇することもがあります。
この時の露点温度は16℃ですから窓枠だけでなくガラスにも結露がおきることも。

同じ室温20℃でも湿度が30%まで下がると露点温度は2℃まで下がります。
室内は乾燥状態となってサッシ枠どころかガラスの結露など発生する余地すらありません。
これから梅雨時期を経て真夏になると冷房を行いますが、内部結露の作用も在り得ます。

真夏に起り得る外気温33℃、湿度80%の時の露点温度は29℃です。
室温を26℃になるように冷房すると外部から壁を透して侵入してきた湿気は、室内に面した壁の内側に凝縮(結露)してしまいます。
これを内部結露、夏型結露、逆結露などと言います。
この結露のメカニズムを熟知しながら家づくりを行う必要があります。