結露と換気の問題
窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど
2020.11.02
窓下の壁内結露について
質問者/長崎県諌早市・SSさん(自営業・49歳・男)
在来工法木造住宅です。10年前に完成し、7年前春に陽が良く当たる東面の窓下に、カビが発生し、壁をはがしたら胴ぶちが水分を含み、グラスウールも湿っていました。
サッシからの浸入と思い、サイディングの周りに防水テープを張り、防水シートとサイディングを張り、内部は壁の張り替えをしました。
昨年3月に再びカビが発生し、全国雨漏検査協会へ依頼したところ、原因は壁内結露ということでした。それで、窓下の空気が逃げるところが無いので、間柱に穴を空け、断熱材をスタイルフォームに替えました。
しかし、今また、カビが発生しました。今度は、完全にこのようなことが無いようにしたいのですが、対処法を教えてください。
たびたび壁材を取り外して問題解決に当たっているようですが、内部結露であると断定できているのであれば、対処法は大きく限られます。
壁内結露は、冬期間、室内からの湿気が壁体内の外側で凝縮されて水滴となる現象と、夏期間、外部の湿気が室内冷房で吸い寄せられ、壁体内の内側に凝縮して起きる現象の2種類が考えられます。スタイルフォームとありますが、スタイロフォームの間違いと思われます。これは商品名で、断熱種類名はスチレンフォームといいます。硬い樹脂断熱材なので、外張断熱でなければ、柱と柱に正確に張り込むことは難しいと思われます。この施工精度によっては、隙間から湿気が行き来して内部結露が発生する場合も十分に考えられます。長崎県の温暖地であれば、30ミリくらいのスチレンフォームを外張断熱(継ぎ目を気密テープで塞ぐ)にして、その上に胴縁と外壁材で仕上げますと、内部結露を防止することが可能です。しかし、現在の窓まわりとの納まり具合がどのようになるのかなどの課題もあります。
本来、陽の当たる壁では内部結露が発生し難いのですが、窓まわりの納まり不具合からの漏水である可能性が捨て切れません。内部結露も漏水も、状況だけはほぼ同じような状態となり判断し難いのですが、今一度、徹底調査を行うべきです。