高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2014.04.24

床下になぜか断熱材が入っていなかった

質問者/神奈川県横浜市・TYさん(会社員・41歳・男)

建売住宅(建築条件付)を購入して4年目です。当初から疑問があったのですが、建築途中にべた基礎で、床下になぜか断熱材が入っていなかった(現在床下にもぐって素人目で見ても無い)ので、当時、業者さんにうかがったら、平然と『床下は入りませんよ!』と言われ、当時は、そんなもんなのかなと思っていましたが、毎年冬場は非常に足下が冷え、寒い気がしてなりません。また、窓の結露もかなりありますが…(壁や天井は断熱材はあります)。これって問題・クレームものではないのでしょうか?建売の場合は契約上建った後の購入にてクレームは無理でしょうか?
また、ホームセンターなどで安価で販売している断熱材を購入して、素人が床下にもぐって床の裏側から張り付けても大丈夫でしょうか?カビとか結露とか、かえって悪くなったりするものでしょうか?ご教示願います。
床下に断熱材が充填されていないとのことですが、寒冷地では考えられないことです。けれども、本州のベタ基礎の建物には意外と床下断熱材が充填されていないところがあります。ただし、基礎の外側に断熱材が施されている場合、床下断熱材は割愛できます。また、本州では、基礎の外側に断熱材が施されていない場合でも床下断熱材が省略されるているものもありますが、本州の東北より以南では、温熱環境向上の意識が乏しいことも要因のひとつです。しかし、建築基準法では、この床下断熱材の有無を施工業者の責任としてはっきりと明記されていないことから、建売業者にクレームをつけて無料で充填させることはかなり困難が伴うものと思われます。
ホームセンターで購入した断熱材を素人の方が床下にもぐって張り付けをすれば、多少の効果が見込まれます。チャレンジするのも良いと思います。しかし、家の寒さの本質は、気密性能の悪いことが大きな要因です。隙間が多いと、室内の暖房で空気が膨張し、生活発生水で湿圧が上がり、その隙間からドンドンと外部の冷たい空気と入れ替わってしまうからです。建売住宅の多くが、この難しい気密性能をアップする施工が成されていないのが実状です。
窓の結露は、床下の断熱材と直接的な関わりはありません。窓の断熱性能が伴っておらず、室内で発生させる生活発生水が多い場合、窓の結露は発生いたします。しかし、既存の建物の気密性を高めることは大変に難しく、また気密性を高めることで換気手法も併せて行わなければなりません。機会をみて、温熱環境を向上させるための抜本的な対策が必要になると思われます。当面の対策としては、家と住む人の健康のため、エアコンやFF式暖房機(開放式では水蒸気が発生するため結露の要因となります)、また蓄熱式電気暖房機などで、室内に低温部分をつくらないようにすべきです。