高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

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2014.07.29

新築住宅なのに床下水漏れ

質問者/川崎市高津区・Mさん(その他・35才・女)

 新築建売住宅を見に行ったところ、床下に水漏れがありました。台所の床下収納をどかして床下を見たところ、透明な(汚れていない)水が人差し指の第一関節くらいの深さでありました。その場で案内してくれた不動産仲介販売会社の方に言うと、「すぐに業者に連絡します」とのことでした。
 それから4日後に「給水管に亀裂が入っていて 漏水していたとのことで、すでに直しましたとのことです。 他への影響もなかったとのことでした」と不動産会社から連絡がありました。大変気に入っていて迷ったのですが、契約はお断りしました。その際「もう直したんですけどね。今週末には200万下がるようなので決まってしまうかもしれませんよ」と言われました(売り出してから2ヵ月ですでに200万円下がっていますので、計400万円値下がりしている物件です)。
 どんなに環境が気に入っても、安心して暮らせないかもしれない…と、この家を断念しましたが、そもそも新築でこのような床下の水漏れなんていうことがあるのでしょうか。また、契約前に売主の承諾を取り、こちらの負担で専門家に調査を依頼しおかしな箇所が発見された場合、売主に直してもらうことはできるのでしょうか。
 口頭で「直した」と言われて納得するわけもなく、また、購入をせかす不動産会社の態度に欠陥住宅を売ろうとしているのでは?と疑心暗鬼になってしまいます。
 ちなみに建物は2×4基礎パッキン工法で現地では「ベタ基礎」であることも言われました。土地は、海が近く山に囲まれているのせいか、どちらかというと若干じめじめした印象です。
 建主さんにとっての家づくりは一生一代の大事業であり、生涯における一番の買い物だともいえるでしょう。仰せのとおり、2ヵ月足らずで400万円も値引きする業者側の対応に不信感を持ったものと思われます。
 本件のようなベタ基礎構造では、配管のトラブルで床下に水を溜めることは決して稀な事故ではありません。しかし、以後の対応を完全に行わなければ、床下に腐朽菌を発生させたりして、家を支える土台や柱などの重大な問題を生じさせる場合があります。本件の場合、販売業者の対応に少なからず、不信感を抱かせる状況にあったと思われます。
 家づくりも人の行うものですから、本件のような配管ミスも皆無ではありません。このような施工途中におけるミスで竣工後に問題を発生させ、土台などの主要構造物に欠損を生じさせた場合、瑕疵担保責任という、法律の対象となると思われます。当然、販売者もしくは施工業者がその瑕疵に対する対応を法的に義務化してあります。買主は、販売者もしくは施工業者に対して、しっかりした対応を求めることができます。
 とは言っても、業者交渉や改善工事などで多大な精神的負担を背負う場合も考えられます。法的に保護されたとしても、その要求を行うためのアクションが伴うことになります。家は出来上がって住んでから様々な事象が起きるもので、建主さんは、その施工業者と共同で様々な対応を行うことになります。しかるに販売者、施工業者とのしっかりとした信頼関係が保持されていなければなりません。
 本件の場合、そのような煩わしさを考慮した場合、質問者の購入を諦めた決断は賢明であったと言えると思います。決断をなさったのであれば、綺麗さっぱりに忘れ去り、心機一転、悔いの残らない家づくりを行ってください。