構造・建材について
断熱性や防音性、構造の強さなど
3ヵ所給湯用のガス給湯器の取り替えに際し、新しく暖房もできるガス給湯暖房機に交換してもらいました。
風呂釜については、既存の追い焚き用の部品を取り出して、新たに給湯配管の接続をしなければならないということでした。そのためには、外壁から取り出すしかなく、壁に穴をあけ、基礎の部分も一部穴をあける必要があるということでした。
暖房給湯器の交換工事はうまくやってくれて、浴室乾燥暖房機もついて快適になったのですが、外壁の穴は基礎部分だけ横30センチ縦25センチほど開けられていて、上辺は横柱(名前がわかりません)が浮いた状態で露出しており、鉄筋は上の1本(水平)と縦(垂直)の鉄筋が切り取られていました。基礎がかなり固いコンクリだっためか、工事中も手こずっている様子でした。ステンレスのカバーを基礎にネジ止めして、隙間はコーキングしてありますが、穴の横に水平に30センチほどの亀裂が走っているのが見えます。亀裂と鉄筋の切断は地震を考えると不安です。
信用のあるガス会社なので、誠実に対応してくれると思いますが、どういった補修が可能なのかどうか教えていただきたくお願いいたします。
基礎コンクリートを貫通させる設備を行う場合、あらかじめスリーブを埋め込み、配筋も開口部の応力を分散するようにいたします。本件のようなリニューアルの場合は、どうしてもこのような施工となります。結論から言って、あまり神経質になることはないと考えます。ベタ基礎の場合、等分布加重といって基礎全体で家の加重を支えており、立ち上がりの基礎に多くの加重を掛けない構造が特徴です。
通常の地震や上部からの積載加重応力を著しく損ねていることはないと思います。
しかし、不同沈下などの応力には、立ち上がり基礎の上部に横からの大きな加重がかかる場合があります。この時、こうした弱い部分から歪みが発生しないとも限りません。念のため、次の補強工事を施すと良いでしょう。
6ミリの厚さで75ミリの鉄板の平板を、貫通した穴のまわりの大きさに組んで四方を溶接(功嬢溶接)します。これを2枚作って、基礎の裏と表にあてがって通しボールト(平板に穴をあけて13ミリ程度のボールト)で抑え込みます。大した費用もかからずに補強できます。
水平に走った亀裂は工事の際に出来たものと思われますが、この補強を行うことで問題はないと思います。