高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

結露と換気の問題

窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど

2021.06.22

サッシ枠にも大量に結露

質問者/岩手県北上市・匿名さん(38歳・男)

 サッシの結露で悩んでいます。アルミと樹脂の複合サッシにペアガラスですが、ガラスに加えてサッシ枠にも大量に結露します。もちろん24時間換気は使っています。湿度は過乾燥気味(40%以下)です。近頃は室内のサッシも変形して、窓枠が浮き上がったり反ったりしています(最大5ミリ)。確かに窓周辺は湿度計で見る限り70%と高いのですが、カーテンを開けたりしても効果がなくお手上げです。
 やはり、生活環境というよりは、施工方法に問題があると思うのですが…。
 この文章だけでは正確な結露の要因をずばりと断定するにはあまりにも情報不足ですが、いくつかの要因を記述いたします。
 通常、40%以下の湿度ですと、まさに過乾燥気味であり、結露が生ずることは考え難いといえます。まずは、湿度計の精度が正確であるかどうかを、今一度、確認する必要があります。精度の高い湿度計で正確な湿度を計測してください。
 アルミと樹脂の複合サッシでも、70%の湿度であればガラスやサッシの温度が13度以下になりますと、結露を生じます。岩手県でも外気温によっては、13度以下になる場合は十分に考えられます。ペアガラスサッシでも、ガラスの間隔が6ミリのものは、そんなに精度の高い断熱性能はありません。12ミリの間隔があり、中にアルゴンガスが入り、さらにLOE機能がついたガラスであれば、岩手県あたりならめったに結露を起こすことはありません。このように、どのようなガラスを採用したかによってもガラスの表面温度が大きく異なり、場合によっては結露を生じさせます。
 窓枠が反ったということはサッシの取り付けにも問題がありそうです。サッシの取り付け状態が悪い場合に、その部分から冷気が侵入して低温部分を助長させ、結露を生じさせる場合があります。また、窓の付近で湿度を測るとその部分は低温になっておりますので、当然、湿度は高い値を示します。その湿度計を暖かい場所に移して計測した場合、40%以下の低い値を示すことも十分に考えられます。
 対応策としては、サッシの取り付け状態を把握して熱柱部分のないような改善が必要と思われます。さらに、過乾燥と言いますが、窓付近で70%の場合は、やはり室内の実質湿度が高くなっていることが考えられますので、除湿器を用いて湿度を下げることも試してください。