工事ミス・トラブル
床下浸水やアルミサッシの歪みなど
2014.02.21
高気密・高断熱・オール電化で結露に悩んでます
質問者/新潟県東蒲原郡・TAさん(公務員・41歳・男)
大工さんから「結露がでなく暖かい」と進められて建てたのですが、毎年冬は窓ガラスが結露で水滴が垂れるまでになります。また、我が家は50坪で蓄熱暖房器がリビングに一台、六畳の和室に一台設置しています(二階には付けていません)。大工さんからは、「夏涼しく冬暖かい」と言われましたが、夏は朝から暑く、冬は夕方になると寒いのでエアコンを使用しています。二階には蓄熱暖房がないため、とても寒く二階で過ごすときは朝からエアコンが必要となります。
50坪程度の家で快適に過ごすには何台くらい蓄熱暖房機があればいいのでしょうか?
また、結露対策で何かいい方法があれば教えていただきたいのですが…。よろしくお願いします。
安易な高気密、高断熱はむしろ結露を助長する場合があります。オール電化住宅は比較的、結露がし難いのが特徴ですが、高気密、高断熱は家全体の性能をつかさどる一部でしかありません。気密性能にフィットした換気や暖房、冷房の完備が合せて必要になります。先ず、寒さに関しては蓄熱暖房器が、家の断熱と気密の性能に合せた容量のものが必要になります。文章だけで判断すると、蓄熱暖房器の容量が足りないと思います。家の熱損失係数(Q値)をしっかりと計算し、家の性能に見合う容量の暖房器の設置が不可欠です。また、冷房設備においても、夏場の日射遮蔽の対策や天井裏の断熱材が足りないと思います。これも家の性能に合せた冷房容量が不足していると思われます。蓄熱暖房器の数はその家の熱損失係数が解らなければ、台数を特定できません。今一度、家の熱損失計算をし直して適切な容量の暖房器と冷房器の設置と、夏場の日射遮蔽対策が必要と思われます。
結露に関しては、一昨年からシックハウス対策の換気法と言われる法律が施行され、時間当たり、家全体の容積の2分の1以上の換気量が法律で義務化されております。先ずはそれだけの換気量が確保されているかどうかを、施工者に再確認を求めるべきでしょう。例え、換気量が足りていたとしても、家の中で洗濯物を乾燥させたり、浴室のドアの開放、熱帯魚や金魚などの飼育など、水分を出しやすい環境で生活しますと予想以上の結露が発生する場合があります。換気扇の点検と生活水の発生を防ぐ工夫などが必要です。また、換気量が多すぎても室内を冷やして結露を助長する場合がありますので、除湿機を併用する工夫が必要です。