構造・建材について
断熱性や防音性、構造の強さなど
2014.12.08
高気密・高断熱仕様の家での強制換気システムについて
質問者/IEさん
はじめまして、建売住宅の購入を検討している者です。
早速ですが、内断熱式・軽量鉄骨製の高気密・高断熱仕様の家の購入を検討しているのですが、強制換気システムはあったほうが良いのでしょうか?
さまざまなHPを見ましたが、やはり、あるに越したことはないように考えています。しかし、現在検討している家(大手住宅メーカー製)は、強制換気システムはありません。けれど、HPを見ると「標準装備」となっているので、この点はきちんと確認するつもりです。
なお、断熱仕様については下記のとおりです。
小屋裏天井面: セルローズファイバー25kg品 厚さ160
外壁: グラスウール16kg品 厚さ72
1F 床下(洋室): ポリスチレンフォーム3種 厚さ62
(和室): ポリスチレンフォーム3種 厚さ45
以上、ご回答よろしくお願いします。
建築する地域がわかりませんが、新築するのであれば、天井の断熱材は厚いほど効果的です。日本全国、夏場において直達日射を受けますと、屋根の表面温度が100℃近くにも上昇し、天井裏の温度も70℃くらいまで上がります。夏場の暑さ対策としても、地域に関係なく、天井裏には厚い断熱材を使用すべきです。また、本件は、床、壁、天井、各部位の断熱材の素材が全部異なりますが、その継ぎ足し部分に十分な施工配慮が求められます。
換気装備については、出来上がる家の気密性能によって、その手法を変えなければなりません。本件の鉄骨内断熱の手法では、気密性能を持たせるのは至難の技となります。さほど高くない気密性能の場合は、換気設備を持たない自然換気で十分の場合もあります。換気装備が曖昧なのは、気密精度の仕様によって異なるからだと思われます。
実際に気密性能が高くなれば、機械換気と自然換気を組み合わせたものが必要となります。さらに気密性能が高い住宅になりますと、オール電化装備を必要とする場合があります。
日本の住宅産業は、大手メーカーも含め、気密性能と換気設備に対して、対応が後手後手にまわる傾向が見受けられます。事前の打ち合わせを十分に行って、悔いのない家づくりを行ってください。