結露と換気の問題
窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど
2021.09.09
コンクリート内壁に直にクロス
質問者/東京都荒川区・ママさん(主 婦・49歳・女)
25年前にコンクリートで家を建てましたが、家の中のコンクリート内壁に直にクロスを張りました。そのときは設計の方任せで、素人の私にはわかりませんでしたが、今になって困っています。
外壁はコンクリートに、レンガが家全体に張られていますが、家の中は結露が滝の如く流れ、そのため、まめに天気のいい日には換気していますが、追いつきません。これではと思い、リホームを考えています。内壁のコンクリートに垂木を張り、ボードを張った上にクロスを張るのが一番だと思いますが、その方法ですと厚みがでて、あらゆるドア・扉が開けられなくなります。
家の中全体のことになりますから、費用のことも心配です。素人の考えですが、コンクリートの上に土壁のような湿気を吸収する素材を、左官するか、吹きつけをする方法では駄目でしょうか? 費用のこともありますが、いいアドバイスを教えてください、お願いいたします。
関東地域における25年くらい前のコンクリート住宅のほとんどが断熱材を施しておりませんでした。
コンクリート躯体は、外気温によって壁面が露点温度(結露を生じさせる温度)以下になる場合が多いのです。外気温が3℃まで下がると、コンクリートの室内側温度が6℃くらいまで下がる場合があります。
このとき、室内を20℃に暖房し、快適湿度の50%を維持すると、露点温度が9℃ですので壁面がビショビショに結露します。
このような壁に土壁などの湿気を吸着する内装材を施工しても、すぐに剥がれ落ちるだけでなく、結露を助長してしまう場合があります。換気量では限界があり、断熱補強を行うべきでしょう。
対策としては外部に面する壁だけでも、片側に樹脂断熱材の張り込んだ断熱パネル(30ミリ程度)を張り込む方法がベターかと思われます。
表面をクロスで仕上がるので、開口部の開閉にもさほど支障を来さないと思いますが、あったとしても対象の開閉部分の改良にもさほどの費用は掛からないと思います。