2015.07.13
屋根からのうねり音
質問者/茨城県ひたちなか市・リッキーさん(会社員・39歳・男)
3月末に新築したばかりの木造2階建ての家に入居したのですが、時折2階の天井のあたりから「ウォーン」という強弱のあるうねり音が断続的に聞こえ、とても気になります。
特に風の強い日などはかなり大きな音が響いてきて、夜寝るときなど気になって仕方ありません。バルコニーに出てみてもよく聞こえず、部屋の屋根裏のあたりからうねり音が聞こえるかんじです。
建ててもらった業者の担当者に相談してみましたが、今までそのような話は聞いたことがないとのことで、原因がよくわかりません。換気システムの関係なのか、あるいは屋根の中央に設置しているTVアンテナやラジオのアンテナの関係なのでしょうか?
とにかく、屋根の上を小型操縦機が旋回をしているような不快音なので、早く原因を突き止めて対策を取りたいのですが、どうすればよいでしょうか。
この文章だけでは断定できませんが、考えられる要因と対策を記述します。
屋根の形状と屋根材の種類によって、音がする場合もあります。屋根の頂点を境にして、強い風が吹いた場合、風下の屋根の上の空気が薄くなり、屋根が持ち上がる作用があります。この時に音を発する場合があります。しかし、本件の場合、外のベランダでは聞こえないということですので、これが要因でないと思われます。風の揚力による音の場合、ベランダでも確認できます。
本件で考えれられる要因としては、次の二通りの作用が濃厚だと思います。先ず、テレビのアンテナですが、何本ものアンテナ受信棒と、斜めに支える針金が強風でハブリング(震えて出す音)を起す場合があります。このハブリングは風の強さで不気味な音に聞こえる場合があります。対応策としては、アンテナの整備点検か、種類の異なるアンテナに取り替える必要があるかと思います。針金が要因の場合、震えない太い針に取り替えるとなおります。
次が小屋裏の通気状況に異様な音を発する場合があります。小屋裏は夏場に70度を超える高温になるため、小屋裏換気口を取り付けて屋根下の熱を逃がすようにしております。このために必ず、小屋裏換気口が取り付けられています。通常は軒天から空気を取り入れて、妻側の換気口から排出するのが一般的です。また、棟換気構造や、両方の妻側から吸って排出する構造になっている場合もあります。
この小屋裏換気口も強風によって小屋裏の気圧が急激に上がったり、また下がったりする場合があり、当然、天井が持ち上がったり、膨らんだりする事があり、その度に風切り音などの異音を発する場合があります。対応策としては、小屋裏換気口のバランスが悪いので発する事から、小屋裏換気口の数を増やす事でバランスをとれば解消できます。また棟換気(屋根の頂点の棟傘から空気を排気する換気法)では棟換気の何枚もの水切りがハブリングを起している場合もあります。その場合は、ハブリング部分にスペーサーを挟み込めば簡単に解消できます。
居住空間の24時間換気システムが関連する事はめったにありません。本件も居室換気ではないと思われます。記述した幾つかの要因特定を行いますと解決出来ると思われます。