構造・建材について
断熱性や防音性、構造の強さなど
2014.12.16
布基礎上の土台の水平とり方法について
質問者/北海道・匿名さん(40才)
現在中古住宅に住んでいます。購入したのは築3年目でした。工法は在来工法で布基礎です。最近、床下に降りてみたところ、基礎天端と土台の隙間に(1センチくらい)パッキンがあるのに気がつきました。パッキンといっても基礎パッキン工法のような通気を目的としたものでなく、一定間隔で薄いプラスチックを何枚か重ねて土台の水平をとっているようです。
そしてパッキン部分以外の隙間にはモルタルを詰めて、隙間を埋めて仕上げてあります。モルタルは土台の布設後に横から詰めたように見えます。
普通はモルタルの天端均しで、ある程度水平をとると聞いたことがあります。施工会社の人にも聞いてみましたが、「一般的によくやっている方法で、後は予算的な話で方法が変わる」とのことでした。
もうすでに2年以上住んでおり、今後も当然、数十年は住むのですが、上記の施工方法で将来的にどのくらいの時期にどのようなトラブルが想定されるのか心配なので、ご教授をお願いします。
基礎の上をモルタルだけで完全に水平を取る手法は、かなりの根気のいる作業が必要です。施工工務店が言うように、本件のような方法で土台を水平にする手法は決してイレギュラーの手法でありません。基礎と土台の水平を取るためのプラスチック部材(一般に水平とりライナーといいます)も市販されています。土台を敷設した後からのモルタル充填ですと、モルタルにかなり薄い部分が生じる場合もあり、モルタルが薄すぎると少しの振動でも割れることがあります。モルタルが割れて外れても、プラスチックのライナー間隔が90センチ以内であれば問題はないと思います。それ以上の間隔が置かれていた場合、モルタルを詰め込むより、同種のプラスチックライナーを挟み込んで対処する方法が賢明です。その場合でも大きな費用がかかるわけではなく、モルタルと基礎に少しくらいの隙間があっても、基礎パッキンの例にあるように問題はありません。
したがって本件において、質問者があまり心配するような問題は起きないと思います。