結露と換気の問題
窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど
2020.12.09
築19年の床下の改修について
質問者/栃木県那須郡・HKさん(48歳・女)
築19年の2階建て木造住宅です。5年前に21坪の床下に換気扇6個を取り付けました。先日点検に来られたときに、グラスウールの断熱材が垂れ下がり換気を妨げているのと、断熱材そのものの寿命もきているので、結露ができ、そのままでは基礎の木材部がだめになってしまうといわれました(床で歩くときしむ音のする場所が数ヵ所あるので気になっています)。
解決法として、グラスウールを全部取り除き、床下の木材部分に防カビ剤を塗り、床下からウレタン樹脂を吹き付ける断熱方法を勧められました。金額は21坪60万円と、断熱材の処理費5万円です。
直接床下に樹脂を吹き付けるということは、家や体への安全性に問題はないのかということと、他に安価でよい方法があれば教えていただきたいのですが。また、床下の土も粘土質でよくないとも言われました。
グラスウールが垂れ下がったのは、もともと床下の隙間にグラスウールが正確に充填されていなかったことが要因です。グラスウールの中央部分が弛みますと、床とグラスウールの隙間が大きくなります。そこが低温になったしまい、その低温部分に床下の湿気が凝縮(結露のように周辺の湿気が低温部分に集まってくる現象)され、その部分の含水量が大きくなり、グラスウール自体が濡れた状態となってしまいます。
このような状況でウレタンを発泡施工した場合において、床の上から漏水などで水を溢したときなどは、その湿気の行き場がなくなってしまいます。木材は常に開放して空気にさらしておかなければなりません。
本件の場合、地質に問題があるようですが、換気扇6個も取りつけられており、床下換気量は十分に取れていると思われます。一番に安価で効果的な対策としては、今の断熱材を撤去して床下の根太部分を十分に埋めつくす量のグラスウールをしっかりと充填することです。ポイントはグラスウールの裏表に何も付いていない、一番安いグラスウールを使用します。そして、そのグラスウールの中央部分が弛まないように、さん木でしっかりと止めることが肝心です。一番安価で効果的な施工方法です。