高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2008.10.01

雨漏りの補修について

質問者/匿名さん

 はじめまして。昨年、木造3階建ての新築建売住宅を購入しました。台風で3階の2部屋のうち1部屋で天井より雨漏りがありました。すぐに工務店へ連絡したところ、翌日には来られ、屋根のコーキングに若干不具合があるようで、豪雨と強風が重なり雨漏りが生じたとのことでした。その日のうちにコーキングを施し、しばらく様子を見てほしいとのことでした。これで雨漏りが止まれば室内側の壁紙の補修を行うというのですが、当日は工務店の方も特に天井裏を確認していませんが、この程度の雨漏りであれば天井裏の梁・合板・石膏ボードが雨で濡れているが問題はないとの話で、室内側は天井の壁紙の張り替えのみというのです。しかし、石膏ボードは雨に濡れたため軟らかく、指で押すと凹んでしまいます。工務店側は乾けば固まるので交換の必要はないといいますが、釈然としません。通常、雨漏りなどで石膏ボードや合板が濡れた場合も交換などしないものなのでしょうか。
 もう1点、サッシについてですが、雨が降ると中央のサッシが重なる部分から雨が浸入するようで、サッシの下側レール上に水が溜まります。室内へ浸入するほどではないのですが、気になったので工務店へ確認したところ、戸建てで使用するサッシはマンションとは気密性に差があるので、住宅の場合、レール上に溜まる程度は許容範囲内で、特に調整・交換などの必要はないとの回答です。実際、戸建て住宅で使用するサッシとはこのようなものなのでしょうか。
 長くなりましたが釈然としないところもあり、アドバイスいただければ幸いです。よろしくお願いします。
 石膏ボードが指で押して凹むような状態では、乾燥しても石膏素材が壊れているため元に戻ることを期待できません。このような場合は、石膏ボードと共に取り替えが必要になると思われます。本件は、昨年、竣工の住宅と思われますので、品質確保促進法の対象になれば、施工者に対して法的な責任を問うことができます。
 この品質確保促進法の対象要件は「雨漏りと構造体の竣工時の瑕疵に対する10年間の瑕疵責任の義務化」という内容です。この法律は台風などの災害などでの損傷による雨漏りは対象になりません。しかし、本件の雨漏りの場合「竣工時の瑕疵」になるかが問題ですが、施工者が「屋根のコーキングに若干不具合がある」ということから、施工者に竣工時の瑕疵責任を問うことが可能と思われます。責任を負っていただくということは、本来の姿に補修するという意味ですので、施工者に対し、この法律を盾にして、しっかりとした対応を行うよう要請すべきです。
 引き違いサッシの件ですが、サッシ枠の中央部分が下に弛んでいる場合にこのような状態になります。つまりU型に弛んでいるのですが、本来は水平になっていますと水は溜まらないようになっております。このサッシ枠の弛みを水平にするのは、かなり厄介な仕事です。しかし、これは施工者に対して水平にしていただく必要があります。引き違いサッシは、雨に強風がつけば雨水が浸入する場合もありますし、冬になるとガラスの結露水が流れ落ちて、レールに開いた穴より外部に排水されるようになっております。特に真冬には凍る場合もありますので、完全に水平になるよう要請すべきです。