工事ミス・トラブル
床下浸水やアルミサッシの歪みなど
2014.06.23
外壁がふくらんでいる
質問者/千葉県松戸市・Nさん(公務員・35歳・男)
在来軸組の木造2階建ての新築の家に住みだして2ヵ月です。住みはじめた直後に、外壁(構造は、内側から防水シート+縦胴縁+耐震パネル+モルタル7ミリ+弾性リシン吹き付けです)の1階と2階の間の梁が通っている部分が(梁に沿って)ふくらみはじめ、どんどん横に広がりだしました。この部分はちょうど耐震パネルの継ぎ目にもあたります。構造に支障が出てはいけないと思い、工務店に相談したところ、外壁の業者を連れて見に来てくださいました。膨らんでいる部分のモルタルを剥ぎ取ってみたところ、業者さんの意見は、
* パネルの釘打ち、コーキングとも問題ない
* 構造に無垢の木材を使っているので、構造材の乾燥収縮が進んで、その結果、若干パネルが動いたのだろう
* 最近は少なくなったが、無垢の木材を使うとたまにこういうことがある、住んで1年経てば落ち着く
とのことで、その日はモルタルを剥ぎ取った部分のコーキングだけして、モルタルは後日塗ります(コーキングが十分乾いてから)、と言って帰りました。
質問は3つです。
1. 無垢の家では、業者さんが言うようなことが本当に起こるのでしょうか?
2. 今後も同じような現象が起き、構造材に雨水が浸透するようなことはないのでしょうか
3. 剥ぎ取った部分のコーキングだけで帰ったのですが、その日の夜から豪雨。剥ぎ取った部分とモルタルがまだ塗られている部分の間から雨水が浸透しないかと心配になっています。こうした補修方法でよいのでしょうか?
まず、耐震パネルの外側に通気層があると記載されていませんが、必ず通気層はつくべきはずのものです。もし通気層がついていないとしたら、雨漏りの水がモルタルとパネルの間に停滞するなどの問題を起こす場合があります。
質問1
無垢の木材はかなり収縮率が高いので、多少、耐震パネルを引っ張って本件のような問題を起こす場合があります。ただ、その程度がこの文章では明確に把握できないので、断言することはできません。
質問2
モルタル下地の下に通気層があれば問題ありませんが、無い場合、構造材まで浸透する場合があります。
質問3
暫定的な補修工事であれば致し方ないと思いますが、できるだけ早急に本格的な補修を要請すべきでしょう。
本件のような工事で雨水が浸透して、耐震パネルや構造体が腐るような事態になれば、平成12年より施行された住宅品質確保促進法で施工者の瑕疵担保責任を問うことができます。この法律は義務化されているので、施工者側にこの法律の存在を理解していただき、満足の行く解決法を行ってください。しかし、いくら法律が存在するからといっても施工者側の見解によっては紛争になる場合がありますので、感情的にならず、施工者の立場も考慮しながら十分に冷静な対応を行うべきでしょう。