高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2014.04.11

隣のパイル打ちで我が家の基礎にヒビが!

質問者/神奈川県横浜市・FTさん(会社員・30歳・男)

 9月に新築の住宅が完成しました。10月に隣の区画が着工し始め、パイル打ちを始めたのですが、そのパイル打ちにより、こちらの家の基礎コンクリート部分に10ヵ所以上ヒビが入ってしまいました。そこをやっている建築会社に確認してもらい、その工事が原因と認めたのですが、そのヒビを樹脂で詰める工事だけされましたが、それだけで強度等には問題ないのでしょうか? 新築したばかりで、それだけでは納得しきれないのですが、どう交渉すればよいでしょうか。
 コンクリートは硬化する際にヘアークラックといってヘアー状の収縮クラックが入りますが、これが問題を大きくすることはありません。ただし、この硬化の途中においてコンクリートに震動などの大きなストレスを与えた場合、クラックが大きくなることも考えられます。しかし、この収縮クラックの範囲であれば、樹脂などで雨水の侵入を防ぐ程度でも構わないと思います。
 本件の場合、隣地が地盤補強の必要な地盤ということでは、当然、質問者の敷地も補強の必要な地盤ということになります。せっかく行った補強パイルの正確な位置に、建物の加重が載っていない場合に、こうした震動などでコンクリートに歪んだ力が働き、クラックを大きくすることがあります。補強を行わなかった場合にも、別な角度から基礎コンクリートにストレスを与えます。クラックが1ミリ近くまで大きくなりますと、構造クラックといってコンクリート補強が必要となります。収縮クラックはまさに髪の毛程度のクラックが表れますが、それ以上に大きくなりません。構造クラックは次第にクラックが大きくなることで判断できます。
 いずれにしても、基礎コンクリートのクラックと床の傾きなどは、住宅品質確保促進法で施工者側の瑕疵担保責任の義務化が法制化されています。法律の後押しがあるわけですから、納得の行く解決策を施工業者に求めてください。