結露と換気の問題
窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど
2023.01.25
1階土間にカビが発生
質問者/小樽市・MMさん(主 婦・30歳・女)
初めてメールします。リプランさんのHPでは、数々の事例と回答により教わることが多く勉強になります。今回メールしたのは、我が家の1階の環境についてです。
海に面した高台に新築で建てた家も、はや築4年になりますが、夏になると1階の海に面した部屋の湿度が80%くらいになりカビが発生します。カビは建てた翌年の夏から始まり毎年発生します(引渡しは97年の12月でした)。基礎はコンクリートの土間で新築時はコンクリートの土間の上にモルタルを施し、その上に直接コルクタイルを貼っていましたが、98年の夏に床一面に緑色のカビが生えました(室内は強制換気を行っています。吸気は自然吸気です)。建築会社にクレームを申し入れ、その年は10月頃コルクタイルを貼り替えてもらい過ごしましたが、翌年の99年夏にもやはりカビが発生しました(以来、除湿機をつけっぱなしです)。建築会社と相談の上、コルクタイルとコンクリートの相性が悪いと判断、コンパネを敷いた上にフローリング材を貼ってもらいました。そして今年、家具類の床に面した部分にカビが発生し、ベッドの脚から底面までカビました。家具の下や、ベッドの下は床にもカビが生えてました。クローゼットもカビがひどく、洋服もカビが生えています。除湿機を入れていて、部屋の湿度は湿度計で見る限り60%前後になっていたのですが、雨が降ると高くなるようです。カビの発生も雨が続き湿度が高くなっていた後のようです。カビの生えるのは夏だけです。壁も湿っているようで、常に冷たく感じます。建築会社と設計者には何度も意見を求めましたが、床面と室内の温度差による結露だ、と言う状況についての説明の他は具体的に湿度を下げる方法が提案されません。こういう経験不足の建築会社に頼んでしまった我々が悪い!と反省することしかできないのは悔しいので、今回質問させていただきました。
☆強制換気はカビの発生と関係があるのでしょうか? 使い続けてもいいの?
☆床面の湿度を下げる方法は?
☆窓を開けて風を入れると海からの湿気も部屋に取り込んでいるような気がしますが、どうなのでしょうか?
☆家の外側から湿気を寄せ付けない方法はありますか?
カビが生えるたびに部屋が使えなくなるので困っています。土間床で日が射さない部屋というのも関係しているのかな、とも考えてます。
素人で勉強不足であった自分たちを反省し、今後の参考にさせて頂きたいと考えてます。どうか、良いアドバイス、ご意見を伺いたく存じます。
建物の規模ですが、1階床面積が58.00平米、2階は69.00平米、延床127.00平米になります。構造は木造2階建てです。基礎の断熱についてですが、手元の資料では、床面スタイロフォーム30、基礎外側スタイロフォーム70、となっています。壁は室内側はダンシーツ t=0.2m/m、外壁面がt=GW 90m/m24kgm3、小屋裏がBIB t=150です。
設計通りの施工が行われているとすれば、設計施工には問題ないと思います。
しかし、地域が小樽、夏にカビが発生する現象で、施工関係者が言う【床面と室内の温度差による結露だ】の説明にはかなり無理があります。根本的な原因は地下水面位(地盤を掘って水の出る高さ)が高いことに起因していると思います。高台であっても雨水の浸透し難い地盤がよくあります。建物の周辺に暗渠(側溝でもよい)を埋め込み地下水面位を下げることで解決できると思います。ただし、暗渠や側溝からの排水を除去するに足りる低い下水道に繋がなければなりません。低い下水道がない場合は、側溝の集合枡からポンプアップする方法があります。高台であれば可能であると思います。
地域が小樽(本州と異なります)では強制換気を続けることに全く問題はありません。床の湿気を取る方法で除湿機を使用すのは最も良い方法ですので続けてください。窓を開けることを怠らないでください。潮風の持つ湿気も気にしなくて結構です。根本解決のためには、暗渠や側溝などの施工費用の問題が生ずると思います。業者側に責任の全てを押し付けるのではなく、自分でも費用を負担する気持でお願いしてみてください。