工事ミス・トラブル
床下浸水やアルミサッシの歪みなど
2014.06.03
壁の亀裂・隙間多数・クロスのゆがみ…
質問者/茨城県古河市・Iさん(主婦・43歳)
築8ヵ月の戸建て住宅です。3ヵ月ほど前から、さまざまな現象が出てきているのですが、施工した地元工務店の言うように「全て木の伸縮が要因」なのか知りたく、メールさせていただきます。
<現象>
1.壁の亀裂、サッシやドアの角部に出現、50センチから2メートルの長さのもの、3ヵ所。
2.クロスの伸び(薄くハゲたようになっている)、部屋の角部、廊下の角部等に出現、現在14ヵ所で日に日に増えている。
3.床と壁、天井と壁に2ミリくらいの隙間が出現、床と壁の隙間から白い粉状のものが出ている。現在7ヵ所。
4.クロスのよれ、ゆがみ、空気が入ったような膨らみが角部に出現、4ヵ所。
5.2階設置の洗面台と鏡の接部の隙間、右2ミリ、左5ミリで曲がっている。
6.ガスレンジ台とタイル壁の間に亀裂・隙間、日に日に幅・深さ共に拡大。
工務店側で「パテ処理」を行い、日をあけてクロスの張り替えを行う予定です。「亀裂の予備軍」も各所に見られます。施工業者ではなく、他の専門家に依頼して、きちんと要因を調査したほうが良いでしょうか? 築5ヵ月目くらいでこのような現象が生じるケースは多いのでしょうか?。
アドバイスよろしくお願い申し上げます。
築8ヵ月ということは、昨年の梅雨時の躯体づくりだったと思います。その家が極めて乾燥する冬場を越えたときに、使用した木材や建材の仕様により、本件のような現象を起こすことがあります。最近、ほとんどの工務店は乾燥木材や集成材を使用しますので、このような現象は少なくなりました。しかし、昔ながらの「匠の技」にこだわる工務店は、今でも自然乾燥木材を用いて施工を行っているところがあります。
自然乾燥木材を構造体に使用しますと、当然、収縮現象が起きますが、収縮して木材の継ぎ手の仕口が絡み合って剛性が高まり、構造体が強化されるようになります。まさに「匠の技」といえるでしょう。このような現象を起こす家こそ、本来の日本の家だったのです。しかし反面、本件のような小さな亀裂に悩まされ、自然乾燥木材を使用する場合は建主に十分な事前説明が必要です。
まず、このような亀裂の要因は、不同沈下などのような深刻なものでないとは思いますが、確認すべきです。不同沈下が要因ですと、家が傾いたり、建具が開かなくなったりします。
このような深刻な問題ではなく、単に木材収縮が原因なのであれば、根気よく補修を続けてゆきべきです。しっかりと収縮が納まるまでに約2年近くかかるものです。施工業者を上手にモチベートして、無料で補修させることが賢明です。