2009.03.10
白蟻について
質問者/姫路市・Oさん(会社員・39歳・女)
浴室から居室部分に白蟻被害が見られ、白蟻業者にはすでに10年以上になるだろう、と言われています。築40年近くになりますが、一度も改修など手を入れたことがなく、傷みがひどいため、思い切って建て直すことにしました。予算等諸事情を考えると引っ越すことができず、白蟻の巣があるとわかっている地に建て直します。
建築相談にも行きましたが、床下を風通しよくすれば大丈夫、と言われ、建築業者にも心配しなくていいと、あまり取り合ってもらえません。しかし、長年放っておいたため、巣も大きくなっているでしょうし、使用する材木は水分量が25%程あるそうです。
「土を入れ替えましょう」と言う建築業者もありましたが、そんなことができるんでしょうか? もしくは毎年のように消毒し続けなければならないんでしょうか?
敷地の土を取り替えても定期的なメンテナンスが必要です。
シロアリ対策の最も効果的で安価なのが、土壌処理でしょう。まず、シロアリ駆除業者による、建築敷地内の土壌処理を行ってから、基礎工事を行い、それでも定期的なメンテナンスを欠かすことはできません。
また、床下が常にサラサラの乾燥状態を保持する必要があり、床下面の高さを、外部地盤面よりできるだけ高くすべきでしょう。
床下の風通しを良くすることは当然ですが、防水コンクリートなどの、しかるべき対策を行えば、密閉した床下にして、シロアリの侵入を防ぐ手法もあります。ベタ基礎に防水コンクリートを打ち込みますが、これでも土壌処理を欠かすことはできません。
木材の含水量は、自然乾燥木材でおよそ25%から28%程度、人口乾燥木材で15%が目安となります。床下の乾燥状態を保持することで、含水量は10%前後まで低下します。
シロアリ防止のメンテナンスは、数年に一度くらいが目安ですが、使用する薬剤で異なるので、処理業者と充分な刷り合わせが必要です。
シロアリ防除だけでなく、腐朽菌による構造体の劣化を防ぐためにも上記に記述した対策は必要であり、経験のある建築業者に依頼するのが安心でしょう。