構造・建材について
断熱性や防音性、構造の強さなど
2015.01.28
断熱材施工方法について教えてください
質問者/大阪府豊中市・NTさん
2階、屋根裏の断熱材施工方法について教えてください。
屋根裏の断熱材がどのように施工されているか調べてみました。袋詰めの50トンのロックウールが敷かれていましたが、廊下の上になかったり、柱付近になかったり、2つのロックウールが重なっていたりで、ただ並べた感じで、隙間なく敷かれていません。これで断熱効果があるのでしょうか? 施工方法としては正しいのでしょうか? 築1年ですが、特に結露等は発生していません。問題が出るならば、1年点検で修正してもらうつもりです。
以上、よろしくお願いします。
温暖地での天井裏断熱の典型的な現状です。ロックウール断熱材50トンとありますが、50ミリの厚さと解釈します。まず、1年点検修正では、天井全面に一部の断点もなく敷き詰めていただくことです。本件は大阪地域です。夏場の天井裏の温度は80度近くまで上昇します。その温度を、天井面から輻射熱で床や壁、さらに柱や梁などの構造部材に蓄熱させるため、暑苦しかったり、冷房の負荷を大きくしたりします。
温暖地の天井裏断熱は、寒さを防ぐ効果より夏を涼しくするために行うのです。できれば、この50ミリ・ロックウールの上に、北海道並みに300ミリ以上のグラスウール充填を行うと、抜群の冷房省エネ効果を発揮します。グラスウールは安価な部材なので、ぜひ、施工すべきです。この際、天井裏の自然換気量を大量に確保できるよう注意が必要です。なお、これだけの断熱材を充填しても、気密性能を確保しない限り、冬の寒さを防ぐ効果はあまりありません。