工事ミス・トラブル
床下浸水やアルミサッシの歪みなど
2023.06.14
戸建ての床のきしみについて
質問者/大阪府守口市・YTさん(会社員・31歳・男)
昨年の7月に新築の一戸建てを購入し入居しました。当初何かと問題が多く、玄関の飾り石がとれたり、入居後に階段のクロスを全面張り替えたりとあったのですが、今回はリビングの床がきしむのです。それも一部でなく17畳全面です。工務店は最初「何本かねじを埋めれば直るし、きれいになる」とのことで補修してもらったのですが、跡は残るし、他の部分も鳴り出したのです。補修やさんには「こんなに穴をあけたのは初めて」と言われ、工務店には「床をすべて張り替えなければ直らない」と言われています。補修はわかるのですが、家具から何からをすべて移動し、最低1週間はかかるとのこと。うちには首のすわっていない子どもと3歳の子どもがおり、そんな簡単に出て入ってなんてとてもできるような状況ではありません。また、よく調べてみるとリビングだけでなく廊下、階段、洋間とフローリング部がみんなきしむのです。前回は補修時には実家へ2日返して対応できましたが、今回のように家具までとなったらそうもいきません。まして新築と言って高い買い物をした上にこんなに大改造をしなければならないなんて聞いたこともなく、すぐ近くの同じ業者の扱う別の物件への交換、もしくは契約を取り消し、全額の返金、もしくは一から作り直しを希望しているのですが、無理なことなのでしょうか? 「検査は通っている」と言われるのですが、こんなに問題があるのがどうしても納得できません。私が無理を言っているのか、それともこの要求を進めることができるのか教えていただきたいのですが…。よろしくお願いします。
お施主である質問者の立場になれば、本当に同情したくなるトラブルです。床のきしみトラブルを完璧に防ぐためには、最初から相当の対策を講じなければなりません。当然ながら建築費がかかります。本件は質問文書の内容から判断して、おそらく、一般的な施工をしたものと思われます。施工者は、床のきしみを起こしたくて施工したわけでないことは確かでしょう。
一般的な施工を行っても床のきしみのトラブルが起きない場合が多いのです。原因としては、根太と梁の木材含水量の相違や、根太の木目の裏と表の混合使用などがあります。すべて乾燥木材を使用しても、このようなトラブルを招くことがあります。特に新築から半年~2年目くらいまでにその現象が大きくなります。フローリングの乾燥や下地との折り合い、家全体の乾燥収縮などもその要因となります。実際、こうしたことを完璧に意識して施工することは困難です。
質問者の怒りは当然ですが、施工者も狼狽していることと思います。工事費に負担する費用を考えれば、施工者の被害も相当になると思います。いずれにしても、本件を契約解除や建て直しを施工業者に求めても、実現するのは大変に難しいと思われます。
質問者が最も有効に問題解決する方法は、落ち着いて感情的にならず、穏やかで冷静に、そして完全補修を求めることです。また、補修施工のための協力を惜しんではいけません。無理を要求した場合で、毅然と業者に拒否されても、有効な手立てが少なくないのが実情だからです。