高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

契約・法規のトラブル

業者側のミスで発生した補修工事費用など

2009.05.27

瑕疵担保責任の要求を放棄しなければいけないもの?

質問者/東京都練馬区・OHさん(会社員・41歳・男)

 土地を購入し、家の設計から建築(木造2階建て)まで設計事務所にお願いしていたところ、基礎工事前の地盤調査で表上面から0.75メートル間に数ヵ所N値の低い部分があったため、杭打ちの地盤補強が必要と地盤調査会社から推奨されました。設計事務所の方は、参考意見として「この数値であれば転圧を十分行い、ベタ基礎(元々の予定)で問題ないように思われますが、最終判断は施主様次第です」ということで判断を委ねられました。問題はここからで、地盤補強をせず、予定通りの転圧+ベタ基礎を実施する場合は、瑕疵担保責任についての要求を放棄する旨、一筆書いてほしいと要求されました。これはちょっと要検討ということで、署名捺印については保留、補強工事について地盤調査会社の調査した数値ではなく、判定結果の妥当性について調査している最中なのですが、このような場合「瑕疵担保責任についての要求を放棄」しなければいけないものなのでしょうか? また、判定結果の妥当性を第三者機関で判断してくれる仕組みってないのでしょうか?
 瑕疵担保責任は、設計施工者が責任を負うべき法律です。本件のように素人の施主に判断を委ねるなどは、まったく論外の事例です。書面などで、施工者の責任を回避することもできません。10年間の設計施工者の瑕疵責任を全うすることです。質問のような、第三者による機関は存在しませんが、表面波探査方式という調査方法で調査し、その分析仕様に基づく方法があります。
 この調査方法では、調査、分析、施工仕様までを行って10万円程度です。この方法で行って事故が起きた場合、5000万円の地盤保証(保険料をあと10万円)も適用できます。いずれにしても、本件の設計施工者の勉強不足が気になるところです。