工事ミス・トラブル
床下浸水やアルミサッシの歪みなど
2009.07.15
「戸建ての床のきしみについて」追加質問
質問者/大阪府守口市・YTさん(会社員・31歳・男)
お返事ありがとうございます。これまでにも話が進んでおり、わからないこともでてきているので、また質問させていただきます。
府の無料建築相談で言われたのですが、フローリングの下の はり? (継ぎ目にある棒材)の間隔は30センチあるいは45センチがフローリングの常識のように言われました。工務店には90センチごとと言われており、たたいてみても音が変わるのが90センチのところなのです(フローリング材は40センチX180センチで、1枚ずつ90センチずらして張られています)。これでは音が鳴って当然のように建築士に言われたのですが、そういう作り方をしていても問題があったときに大工事をして直せばいいものなのですか?
別には外壁面に十何ヵ所のクラックが走っていることに気づき、長いところでは3メートル以上の長さになっているものもあり、1階から3F階まであるので、全面塗り直さなければならなくなっています。
床の張り替え、外の塗り替えと、うちはどうなってしまうのか、心配です。直しても次から次へと何かが起こり、それでも我慢して直していかないといけないのでしょうか? 自分で判断しなければならないのはわかっているのですが、わらにもすがる気持ちです。やはり、弁護士と相談して裁判しなければいけないかと思うと、費用のこと、時間のこと、暗くなります。最後、愚痴っぽくなってしまってすみません。
良きアドバイスをお願いします。
床材を受ける下地材のことを「根太」と言います。床材のフローリングは幅はせいぜい10センチ程度しかありません。本件の床材(40×180)は合板床材です。
下地の根太が90センチ間隔とは常識では考えられません。通常、根太を受ける梁材を大引(おおびき)と言いますが、その大引の間隔が90センチです。その上の根太(垂木)が指摘のとおり、30センチから45センチとなっています。稀に60センチのものがありますが、床材が3センチ以上もある特殊な床材を採用する時です。実際に90センチで施工しますと、床きしみなどという半端なものではなく、床が大きく波打つ状態となり、生活使用に耐えられません。本件もおそらく、90センチ大引、45センチ根太の間隔は確保されているはずです。床のきしみの原因は根太の幅ではなく、根太と大引の乾燥収縮が要因と思われます。確認してください。もし90センチ根太間隔なら常識外ですので、強い態度で全面改修を要求してください。
外壁の亀裂については、記述だけでは返答できません。モルタルの収縮クラックは多少なりとも発生します。しかし3メートルともなりますと、構造的な問題が潜在していることも考えられます。施工者以外の第三者工務店に見ていただくのがベターと思います。
ともかく、実際に90センチ間隔の根太なのか、欠陥外装を施工しているのかを、第三者によって客観的見地から確認を行うことが先決と考えます。その結果を見て、上記記載を参考に業者さんと交渉してみてください。それでもらちがあかない場合はしかるべき対処、というのが自然の形の解決方法と思います。
前回回答でも申し上げましたが、本件のような案件は、昨年から施行された住宅品質確保促進法においても、施工者の施工責任を問えるのが、雨漏りと構造体の欠陥の2項目に限定されており、本件内容はその対象外となります。いずれにせよ、施工業者との友好関係を決定的に損ねない解決方法を見出すことです。