2009.09.24
カビ臭い中古住宅 2008.09.24掲載分
質問者/匿名さん
初めまして。いつも楽しく?拝見しています。
実は先日、不動産業者からある中古住宅(別荘)を紹介いただきました。120坪に建坪45坪程度の物件で、築22年ですが、間取り・建物もしっかりしており、とても気に入りました。ただ気がかりな点が一つあります。非常に室内が(長居できないほど)カビくさいのです。別荘として使用していたそうですが、ここ15年ほど全く使用しておらず、換気もされていなかったそうです。不動産業者が工務店の人に見てもらったところ、床下・屋根裏は十分乾燥しているとのこと。カビ臭もしばらく開け放てば消えると思います…とのことでした(ただし、洋瓦屋根から雨漏り2ヵ所あり。天井クロスがカビている)。確かに、押入れには寝具が入りっぱなしになっていましたが、カビ一つないし、畳も床も全然ぶかぶかしていません。建物内も湿っぽくありません。業者には、クロスの張り替えと瓦修理程度で十分住めると思いますよ、と言われています。土地の値段だとしても十分安く買い得なのですが、きちんと直してでも住みたいと思わせる雰囲気のある家なのです。しかし、子どもがダニアレルギーをもっているのも心配です。
そこで質問なのですが、むせるほどのカビ臭の原因はどのように考えられ、また通常、消えるものなのでしょうか? カビやダニの適正処理法(薬品やオゾンとか)はあるのでしょうか? 購入した場合、住環境(カビや雨漏りの状態)を購入者の立場できちんと調査してくれるようなところはあるのでしょうか?
お手数ですがよろしくお願いします。
家の健康状態を診断するには、床下の乾燥状態をチェックするのが最も有効な方法です。床下が完全に乾燥状態になっていれば、ほとんど問題はないと考えられます。小屋裏は構造上、乾燥しやすい環境にあります。したがって多少の雨漏りなどは乾燥してしまいます。
むせるような臭気は15年間も閉め切っていますと、どこにでも発生するカビの胞子が要因であると思われます。湿気の多い梅雨時期や夏場に、室内にカビの胞子が産まれてカビにならずに消滅することを、シーズンごとに繰り返してきたものと思われます。このカビの胞子の死骸は掃除機で除去できます。居住することを前提に、窓を大きく開けて何回も大掃除を行えば、臭気は抜けるものと推測されます。業者さんが言うように、居住環境は問題のないように思われます。しかし、少し気になるのは、床下が乾燥していても日当たりの悪い壁の中に腐蝕菌が生息していることも皆無ではありません。大掃除を行っても臭気が抜けない場合は、その要因が考えられます。また、築22年になりますと、雨漏りや壁内の腐蝕菌など、メンテナンスが必要な部分が出てきて当然です。信頼していている工務店がいらっしゃるのですから、率直にそのあたりを調査していただくべきでしょう。
最近、自然の炭を主成分とした防腐防蟻剤が開発され、販売されています。アレルギーの家族を抱えるお宅であれば、できるだけ薬剤処理によるメンテナンスは避けるべきでしょう。