構造・建材について
断熱性や防音性、構造の強さなど
2009.11.14
防水シートの重なりについて 2008.11.14掲載分
質問者/匿名さん
防水シートについて教えてください。外壁の防水シートの上下の重なり幅が5センチ程度しかありません。いろいろな資料をみると重なりは10センチとありますが、10センチない場合、実際どのような不具合があるのでしょうか? 勇気を出してお願いして直してもらったほうがいいのか、悩んでいます。
外壁を取る付ける際に、壁の断熱材の内側に取り付けるのが気密シート(ポリフィルム)で、湿気をや隙間を防ぐ役割があります。一方、断熱材の外側に取り付けるシートのことを透湿シートといいます。雨水のような水滴を浸入させないので防水シートの役割も果たしますが、単に防水シートというと、アスファルト・ルーフイングや気密シートも防水シートいう場合があります。
本件の場合は、断熱材の外側に取り付ける透湿シートのことだと思います。シートの重なりは、外壁から浸入した雨水が下部に流れるときに、重ね部分から断熱材の部分に浸入しないように、10センチくらいの重なりが必要とされています。透湿シートは下部から順に上部へと張り付けるのですが、稀に縦に張り付けている間違った施工を目にする場合があります。この場合は重ね幅をどんなに多くしても、横から雨水がどんどん浸入してしまいます。
下部から順に上部に正確に張られている場合は、5センチの重ね幅でもしっかりと施工されていれば、雨水が浸入することは考え難いと思います。むしろ、開口部分の納まり具合を慎重に施工していただくことに関心を寄せるべきでしょう。