構造・建材について
断熱性や防音性、構造の強さなど
2009.11.19
高気密高断熱住宅のランニングコストについて 2008.11.19掲載分
質問者/富山県高岡市・Kさん(会社員 35才・男性)
現在私は外断熱で、高気密高断熱の自宅を建てたいと思っているのですが、工務店の設計士さんの話では、高気密高断熱の家で全室冷暖房ということになると40坪程度にしておかないと、ランニングコストが大変大きくなるそうです。私は70坪程度の家を建てたいのですが、その場合ランニングコストはいくら程度かかるのでしょうか。
もし実際に建てた方等ご存知の方がおられましたら、教えて下さい。
また、高気密高断熱を確保するには、表面積を少なくする為、総2階のような真四角な家でないと難しいのでしょうか。多少の凹凸はあっても、高気密高断熱の家は建てられるのでしょうか。
質問者Kさんの言うとおり、住宅を確実な性能を持った(まがい物が多い)高気密と高断熱の住宅とした場合、全室、24時間連続冷暖房が基本となります。これは、高気密高断熱になりますと、外気の影響を受け難くなりますから、全館、連続して暖気や冷気を送り続けて内部の構造体を常に一定温度にしておく方が、経済的であるからです。 空気を1立方m暖めたり冷やしたに必要な熱量は、約0.3kcalですみますが、構造体(内部の材料や木材など)はその900倍の270kcalも必要です。一旦冷暖房器を停止させて家の中を暖めてしまえば、とんでもない多くの熱量が必要となるからです。<当方のHPでも詳細に記述していますので勉強して下さい> ランニングコストはその住宅のQ値(熱損失係数)や立地環境(建築地域)家の向き、開口部の性能などで異なります。石川県での目安としてQ値=1.5程度で70坪全館全室、18度の24時間暖房を行なって、シーズンの暖房費が約6万円程度と思われます。冷房費も遮蔽ガラスを使用して26度徹底で同じく6 万円位と思われます。建物の温熱環境は、Kさんの思っているように、凸凹が多い建物はその分、熱損失量も増える事になりますが、極端でない限り、多少のロスはあっても、気に入った家を施工される事をお勧めします。
どんな形状でも高気密高断熱の住宅は建築できるのが普通です。