構造・建材について
断熱性や防音性、構造の強さなど
2010.02.02
断熱材が入っていない部分に自分で詰めてみようと思いますが、、、 2009.02.02掲載分
質問者/埼玉県大宮市・OMさん(会社員・38歳・男)
いつも楽しく拝見させていただいております。今回ちょっと教えていただきたく、メールいたします。
私は昨年の4月に建売住宅(木造2階建て)を購入いたしました。今回引き渡しから1年ということで、点検のため小屋裏に上がってみたところ、天井裏の断熱材(グラスウール)が2階居室を隔てている壁と壁の間の上部で間隔があいていました。居室を仕切る壁ということで、内部に断熱材は入っていないようです。外壁の上部はこのようなことはないのですが、このままだと小屋裏の夏の暑い空気や、冬の寒気が壁内部を流通して、この壁の部分で断熱ができないと思うのですが、このような施工は正しいのでしょうか? それとも湿気を溜めないために、わざわざあけてあるのでしょうか? 私は壁の上部の開口部をグラスウールを詰めて塞いでしまおうかと思いますが、これはいけないことでしょうか?
また、屋根裏収納庫(グルニエ)下部と天井裏との間が約30センチほど間隔がありますが、この部分の天井裏には断熱材が施工されていません。また、床下から階段裏側を見たところ、この部分にも断熱材が施工されていませんでしたが、これもこのような状態で良いのでしょうか?
ご回答次第では自分で断熱材(グラスウール)を付けようと思いますが、注意すべき点はどのようなことがありますでしょうか? ご教授をよろしくお願いします。
温暖地の住宅でも、天井裏の断熱材に限っては北海道並みに敷き込むことです。これは、夏場の太陽高度が高く、屋根表面の受熱温度が100℃以上に上昇します。そのため天井裏の温度は70度近くまであがることがあります。当然、天井の表面から居室に輻射放熱するため、猛烈な暑さになります。ここにしっかりとした断熱材を敷きこみますと冷房費の削減だけではなく、クオリティーの高い温熱環境を作りやすくなります。本件ご指摘の通り、通常、内部間仕切りには断熱を目的とした断熱材充填は行いません。しかし、あまりにも断熱材の敷設状況がお粗末極まりない感があります。間仕切り壁の天井部分に断熱材が入っていないのは、全く理由がありません。単に手抜きとしか思えません。ぜひ、ご自分で敷設施工してください。簡単にできると思います。
天井裏には、ロール式になった100ミリのグラスウールを建材店から買い求めてください。表面にクラフト紙やフィルトなどを張りつけたものがありますが、できれば一番値段の安い、何もついていないグラスウールが最適です。通常、北日本以外の建材店には在庫していませんが、少しくらい待ってでも取り入れた方が良いと思います。現在、敷き込まれているグラスウールを無視し、その上から三層300ミリを敷きこんでください。重ねを少しずつずらしながら敷きこむことが肝心です。天井収納と天井材の300ミリの間にも根気良く入れてください。
床下の断点部分もここの階段部分の下地が後付けとなるため、工程上、断熱材充填がやり難くなります。典型的な手抜き工事です。ここも下側からグラスウール支持メッシュがありますから、これを用いて根気よく充填してください。