工事ミス・トラブル
床下浸水やアルミサッシの歪みなど
2010.02.12
屋根裏断熱の不備 2009.02.12掲載分
質問者/神奈川県横浜市・NNさん(会社員・50歳・男)
2×6、ダグラスファーで輸入住宅を建てました。全館空調システムを入れましたが、夏、特に2階が暑くて耐えられません。22度に設定しても28度以上になってしまいます。屋根裏にも2階用の空調システムが入っていますが、屋根裏の温度が夏高いのであまり熱効率は良くないようです。
屋根裏の断熱施工に問題があると思われます。普通の大工さんが施工しました。10センチのグラスウールを垂木の間に押し込んで、その上からビニールシートを張っているのですが、グラスウールが自分の重さでずれてグラスウールの隙間が数センチ空いています。ビニールシートもきちんと施工されてなく、ところどころ穴が空いています。このような状態ですから夏の屋根裏は灼熱地獄です。
的確なアドバイスをお願いいたします。
2×6工法の場合、屋根断熱となり、梁と屋根垂木を兼ねた木材は150ミリ幅で、100ミリのグラスウールを入れますと上部に50ミリの隙間がでます。この隙間が通気層になり、屋根材が受けた日射熱を棟上のほうへ上昇させ、棟から排出する仕組みになっているのが、通常の施工法です。
文面から判断できることは、グラスウールが正確に充填されていないようです。また、グラスウールの上部の通気層が棟に解放されているかどうかが疑問です。神奈川県ですと、真夏の屋根材の温度は直達日射熱で100度近くにもなります。
上記の条件が揃っていなければ、この熱が室内に入り込み、構造体や内部の建材などに熱を吸収させて、エアコンの効果を著しく低下させます。
本件の問題解決には、屋根材のすぐ下の通気層が機能しているかの確認と、断熱材の精度の高い充填がなされているかどうかの確認が必要であり、不十分な場合、その改善を施工者に強く要求すべきでしょう。