構造・建材について
断熱性や防音性、構造の強さなど
2010.06.18
セルロースファイバーの健康への影響について 2009.06.18掲載分
質問者/埼玉県さいたま市・MKさん(会社員・39歳・男)
私が検討しているハウスメーカーのHPに書かれていたものと全く同じ断熱方法で、建築を検討しています。地域は埼玉県( IV 地域)で、断熱方法は IV 地域での当社の標準仕様です(内断熱、軽量鉄骨です)。2階天井裏の断熱はセルロースファイバーを現場で充填する方法ですが、機械換気(24時間換気が標準装備されます)を行うと、天井の隙間からセルロースファイバーが室内に浮遊し、健康を損なうとの指摘・事例を聞きました。ハウスメーカーに質問すると、気密シート(ポリエチレンシート)を施工するため、心配ないが、気になるようなら気密シートを II 地域用のものにする等の対応は可能とのことでした。
(質問)
セルロースファイバーが健康を損なうという点について、どのようにお考えですか。また、ハウスメーカーの対応案の効果についてはどうでしょうか。
よろしくご教示ください。
セルロースファイバーは紙を繊維状に加工していますので、ガラス繊維のグラスウールと対比すれば、健康に与える障害は少ないといえるでしょう。
天井に敷設するセルロースファイバーは、繊維質を粘着させるバインダーといわれるもので、一応、繊維が浮遊しないようになっています。しかし、このバインダーの粘着効果も経年変化といって期間を経て行けば、劣化します。
確かに24時間換気をしますと、室内が負圧(気圧が低い状態)になるので気密天井の気密シートに隙間があれば、室内に浮遊する可能性が考えられます。その意味では、寒冷地で行っているような精度の高い気密対策を行うべきと思います。