契約・法規のトラブル
業者側のミスで発生した補修工事費用など
2010.07.27
苦情を言いたいのに、うまく言いくるめられている? 2009.07.27掲載分
質問者/兵庫県尼崎市・MKさん(匿名)(会社員・29才 男性)
両親が退職金を利用して、土地付き建物を購入しました。広告が出る前に、業者から、場所は言えないが、近くに良い物件(新築)があるという紹介があって、その後予定の土地の位置を知ってから、契約したそうです。「大きな問題とは言えないけど」と両親は言っていますが、実際のところ、苦情を言いたいけど、業者にうまく言いくるめられているみたいです。気になる点がいくつかあるのです。
(1)契約前は、土地だけで、まだ建物が建っていない(更地)の状態で基本プランが設計されていました。契約前は、外郭寸法は変えられないが、後の間取りは変えられるので、とりあえず、契約してした方がよいと言われた。(金融公庫の〆きりが近かった)実際、契約後は、変更に際してお金がいくらかかるとか、変えられないと言われてた(いつ、どこまで、できるかは確認してなかった方が悪い?)
(2)工事は8月中旬に完了予定だったが、6月には完了していて、住所変更と残金に支払いを要求された。金融公庫が受けられないとかなんとか言われて、既に支払い済みです。ただ、6月時点では、外構は手付かず。で、現在、門がついていなかったので、両親に尋ねてみると「門はないほうがいいです。」と業者に言われたそうです。(確かに設備表にはない。外構一式って、なに?)
(3)詳細な図面を貰っていない。契約するときには、まだ、建物が建っていないのだから、間取りとか細かい寸法、詳細図などの図面を貰うのが普通なのでは。外枠寸法と手書きやCGの間取りはあるけど、細かい点が確認できません。たとえば、契約前に見せてもらった扉の開き方向と、最終的に貰った図面(簡易なもの)とが反対になっているところがありました。私は、どの時点でそんな風になったのかは分かりません。おかげで、トイレと居室の扉がまともに当たって、あぶない!(扉の開き方向だけは、タダで変えて欲しい!!)。電話(配管のみ)2箇所となっていたのですが、モジューラジャックがないので、これは、個人でやらないといけないのでしょうか?
(4)土地の前を横切っている側溝を埋めてくれるという約束だったのに、「埋められない」と言われた。(ただ、口約束しかしていない)
両親もいい年なので、打ち合わせとかも業者まかせにしていたみたいで、しかも口約束みたな所が多く、事実を証明するものもほとんどないみたいです。私も詳細があまり分からないため、困っていて、業者に苦情を言う前に、認識のある方に良きアドバイスを頂きたく、投稿させてもらいました。些細なことで、不明確な部分が多く(思い違いしてるところがあるかもしれない)、回答しにくいことだと思いますが、何を確認して、どういう行動を起こせば良いのか教えて下さい!お願いします!!
建売住宅には既に建築済で見せて販売する場合と、設計時点で販売する方法があります。販売する側からいえば後者の方がリスクを小さくする事が出来、本件もこの方法により販売されたものです。いずれにしてもオーダー住宅と異なり、販売側が企画した範囲を越えるものに関しては、お金がかかる事になるのが普通です。大手のメーカーでも同じ方法をとっています。又、建て売り住宅建築において、契約書に添付された図面で、詳細の全てを表現する事は全く不可能に近いものです。部材、資材の品質、数、位置などの全てをカウントしますと、普通の家で約数万件の表示をしなければなりません、これは物理的に不可能です。したがって、販売する業者の信頼度が最も大きなウエートとなります。本件において、土地の前を横切っている側溝を埋めてくれると約束したそうですが、口約束も立派な契約ですので実行していただく必要があります。
問題はいかに当方の思いを具現化するかですが、紛争にならない様にする事が絶対条件と思います。紛争を生じさせて当方が得る利益は殆どありません。いかに業者をその気にさせて気持ちよく対応させるかを工夫すべきです。門も含めた外構工事、トイレのドア、電話配線いずれも大きな費用負担ではありません。販売する側は、出来るだけ費用を軽減して利幅を大きくする事を目的としている事は当然ですがその利幅にしかるべき幅があるはずです。しかし書面に示した約定が存在しない以上、当方の要求をヒステリックに掲げても拒否される事が考えられます。交渉は絶対に感情的にならず、販売側の担当者、上司、経営者の立場も考慮しつつ、友好的な雰囲気を壊さないようにして行わなければなりません。本件交渉の基本は“購入者が販売者と喧嘩して得る利益は無い”事を念頭に置くべきです。