構造・建材について
断熱性や防音性、構造の強さなど
2010.08.07
床下の黒カビと湿気 2009.08.07掲載分
質問者/静岡県静岡市・ISさん(女)
築21年の一戸建て。新築当時より畳はカビだらけ。大工さんには、以前住んでいた家(同じ土地)が湿気が多かったため、対策はくどいほどお願いしてありました。数年前に床下工事の業者に見てもらったところ、どこも黒カビでいっぱい、とのことでしたが、そのまま何も手を付けないまま今日に至っております。最近では雨が続いたときにすっぱいような匂いがします。床も部分的ですが「ブカブカ」し始めました。いろいろ拝見し、庭よりも床下のほうが低いのではないかと思い始めています。また、山の斜面の下に家があります。根本的な解決を急いでしなくてはなりません。わが家の場合はどの組み合わせが一番効果的なのか、知識も予算もあまりありませんが、効果的な解決法をお願いします。よろしければ、自宅に近い信頼できる業者さんも教えていただければありがたいです。
文面から判断しますと、かなり水はけの悪い敷地に建った家屋のように思われます。地盤を掘って水が沸いてきたら、その水面の高さと、地盤面からの寸法を「地下水面位」といいます。例えば試しにご自分でスコップを使ってでも敷地を掘ってみて、1メートル以内まで水が上がってくる場合は対策が必要です。床下の地盤面に砂などを敷いて嵩上げを行い、その上にポリフィルムを被せて継ぎ目を乾燥砂で押さえるなどの施工が有効です。また、山の斜面と家屋との間に側溝か暗渠を入れて、山から流れてくる雨水を敷地内から排除する対策もあります。
床下に換気扇や調湿材などの設置や散布をするためには、まず上記の対策を行ってからでなければ効果を発揮いたしません。対策を行わなければ、土台や柱、間柱にとどまらず、1階下部すべての部材を取り替えるなどという大事にもなりかねません。
知識も予算も無いとのことですが、さらに時間もありませんので、早急な対策を実行すべきです。ご近所で、経営者の顔の見える工務店さんに、上記記載の事項を確認させてから施工依頼をすべきでしょう。