高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

構造・建材について

断熱性や防音性、構造の強さなど

2022.03.04

電車走行時の振動の件

質問者/マイルス

お世話様です。
昨年8月に2階建て建売住宅を購入した者で、家から50m付近を通行するJR電車の走行時の振動についてご相談いたします。敷地面積は165、建物総面積105で、以前その敷地にはアパートがあったということです。また、購入を決意した時点ではまだ建物は建っておりませんでした。
実は今年に入ってから寝る場所を1階から2階に移動して気が付いたのですが、その線路を電車が通行する度に振動が発生し、朝などは地震かと思い目が覚めることがあります。複線化されている線路ですが、一方だけがロングレール化されておらず、その線路を通行する時のつなぎ目のガタンという時に振動が発生するようです。朝夕の通勤通学時間帯は上り下り合わせて約20本ぐらいの通行があります。騒音については購入する時点である程度覚悟しておりましたが、まさかこれほどの振動があるとは思いもよらず困っております。
仲介した不動産業者に相談しましたが、重要事項説明書に騒音振動が発生することがありますと明記されているので法律上の責任は発生しないが施工業者に相談してみればとアドバイスを受けました。その後施工業者に相談しましたが、会社としてこれまでそういった問題に対応するような工事実績がなく技術的にどうしたらわからないとのことでした。
ロングレール化されたり電車自体の軽量化が進めば改善すると思いJRにも問い合わせしましたが現時点では具体的な時期等はお答えできないとの回答でした。
相談内容としては、確かに重要事項説明書には明記されているが振動については居住した後ではわからないのでその振動の程度によっては振動を軽減するための付加工事実施の保障があるとのではと思いますがいかがでしょうか。また、そういった振動を軽減する技術やおおまかな費用などがわかれば教えていただきたくお願いいたします。
地盤振動は、地盤の揺れ波長がフィットした場合に生じます。
つまりJR線路の地盤と本件質問者の家がある敷地の地盤が、おそらく固くて強固な岩盤である事が想像されます。

本格的な改善策としては、地盤改良を行ってJR敷地と本件敷地の地盤波長を変えると云う手法があります。しかし、膨大な費用とさまざまな要件を満たさなければならず、本件のような建売住宅では対応が不可能だと思われます。

簡単な方法で、基礎から土台ごと家を20ミリほどライナー挿入で持ち上げ、振動吸収パットを挟み付ける方法があります。これも床をばらしたり、アンカーボールトをジョイントするなどの難しい工事が伴います。

本件は「重要事項説明書」に明記されているようなので、販売業者に責任の全てを押し付ける事が出来ないのでしょう。
改善に伴う費用は、現場の状況で異なり、明記できませんが、ハード的な方法は上記のようにないわけでありません。

地盤や家を改善することは、かなりの費用が掛りますが、簡易的な対策として、寝室をベッドにして、ベッドの脚に吸振パット(粘着樹脂ジェルですが、家具転倒防止に使用するグッズとしてホームセンターなどで安価で市販)を敷き込むと、かなり振動ストレスから解消されますので試してみてください。