高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2022.04.21

外壁のクラック・凹み

質問者/KOBOB

今年の2月に引渡しを受けた物件ですが、7ヶ月しか経っていないにもかかわらず、東西南北を問わずクラックとジョイント部分の痩せによる凹みが出てきています。外壁は塗り用のサイディングにコーキングを施して、アクリル系で塗装してあります。ジョイント部にはグラスファイバーのシートは入っておりません。サイディングで塗り仕上げするには入るのが普通(アイカのHPで見たため)だと思っていたのですが、シートが入っていなくても大丈夫なのでしょうか?ただ我が家の状況だと、壁がクラックだらけになるのが予測され心配です。サイディングを選んだのは工務店よりモルタルよりクラックが入りにくいと強く勧められたためで、クラックが入りにくいのならと選んだ経緯があります。引渡し時にも既にクラックが入っておりそこを指摘すると、クラックの部分に上から塗装して消していました。この場合どのように工務店に要求を挙げればよいのでしょうか?また技術的に修繕、保守は可能でしょうか?ただその工務店は一人でやっておりその人間との関係は以下のような経緯があり悪いです。
・12月完成予定が1月になると延期し、その1月の引越し予定日の2日前に更なる延期を伝えてきた(キッチンのオーダーを忘れていた)
・外壁の色はジョリパッドの色番を指定したのに結局違う塗料を使用し、我々が指定した色かどうかも定かでない。また意匠もゆず肌に仕上げたいといっていたのにリシン仕上げになっており、施工後にゆず肌にできなかったからと説明されたが、施工前にできないのでどうしましょうかという確認も無く、われわれも素人なのでそんなものかとしぶしぶ受け入れた
・庭を掘ったらあまったコンクリートが流されていたのを発見しクレームを言ったら自分達で無い、またそこまで管理する義務は無いといった趣旨のことを言って逃げようとした
連絡してたり、説明を求めても回答がかなり遅かったり、その場しのぎの適当なことを言ったりと誠意を感じられず人間的に信頼できないのです。
遅延に対する補償はもらったが、お金を払えばいいんでしょといった雰囲気でした。以上長くなりましたが、ご回答をお待ちしております。よろしくお願いいたします。
サイディングとの記述ですが本件は、窯業系素材の大平板で外壁を構成しているものです。
確かに窯業系大平板は、モルタルより細かいクラックが入り難いと云う特徴を有しています。しかし、外壁は要所要所に、エキスパンションジョイントと言われる、揺れや収縮の逃げ場を造っておく必要があります。

セイディング外壁の場合は、多くが20センチ未満幅で細長く加工してあり、一枚一枚が揺れや収縮を吸収するように考えられています。

本件の場合も本来は、ジョイナと称するジョイント部材を要所につけるべきものです。
業者にその知識が無かったのか技術不足だったのかは判りませんが、何も対策をとっていなければ本件のような継ぎ目がクラック状に現れてきます。
特に大平板は、天日に晒されると大きな収縮を繰り返します。

高層ビルの外壁はカーテンウォールと云う、区画された壁一枚一枚が揺れを吸収し、構造体全体の揺れをも少なくする構造となっています。

本件の対応策としては、現在の外壁ジョイント部分で下地が入っている部分を下地まで10ミリ程度カットして、防水と収縮、振動吸収を行うためのコーキングジョイントにする方法があります。何度かこのような補修工事をリフォームで行った事がありますが、外壁面約3m四方の区画に吸収ジョイントがベターです。

当然、仮説足場やカット費用、コーキング防水費用が掛ります。
本件の施工が問題で雨漏り事故になると「瑕疵担保責任」と云う法律の対象となりますが雨漏りの伴わないクラックに関しては、法的な支えがありません。

当然、その費用分担をどのようにするかの課題があるのでしょう。
残念ながら本件は、施工業者との信頼関係が壊れてしまっているようです。
しかしながら本件を解決するには、信頼を失った業者でも人間なのですから、信頼関係を何とかとり戻す事が質問者にとっても必要と思われます。

施工業者と建主さんは、出来た家を協力しながら育てあげる事が双方にとって必須です。施工業者に、格安でジョント補修を実施させるような施策こそ賢明な方法だと思われます。