高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2022.05.06

定期点検

質問者/さとうきび

昨年、木造在来の家を新築し、おおよそ一年が経ちました。
引渡しの際に保証書を受け取り、そこには保証項目ならびに定期点検を半年後、1年後に実施するとの記載がありました。しかし、半年経っても何の連絡もなく、しばらくしてさすがにしびれが切れてこちらから半年点検が未だなので実施してほしい、と伝えました。普通は施工会社から申し出があるべきものだと思うのですが、向こうの回答は「(何の謝罪の言葉も無く)あ、まだでした?今度やります」とだけでした。
以後、何度か催促をしているのですが、何の連絡も無いまま、結局半年点検はしてもらっていません。
1年点検についても今のところ連絡はありません。

この施工会社、竣工後から態度が急に変わり、威圧的な言動をしてきました。
対応するとしていた残工事をやらないと覆されたものもいくつかあります。
たとえ、点検に来たとしてもその結果を信用することができなくなっています。

とはいえ、とても大切な家。
木造は新築後初期に不具合が出やすいと聞きます。
近くの工務店などにみてもらうことも必要かもしれませんが、
人任せではなく日頃から自分でも注意しておきたいと思っています。
そこで、どういった事に、またはどういった所を点検・注意しておけばよいのか教えていただけないでしょうか。

例えば、床下であればカビや基礎の亀裂、配管からの漏洩がないかどうか、基礎の状態は室内側の巾木部分にスキマがあるかどうでも判断できるとも聞いたことがあります。
このような点検の項目やポイント・勘所なるものを、ご経験豊かな方々からアドバイスをお願い致します。

家は、木造在来・ベタ基礎・外壁は通気層+モルタルの上吹付塗装・屋根はガルバ縦葺で片流れです。
現状、外部から見た基礎に亀裂等なく、床鳴り、建具・サッシの開閉は問題なく、雨漏りもなさそうです。
現在は瑕疵担保責任と云う法律があります。
これは、施工者や販売者側に対して、竣工までの期間で「雨漏りと構造体に瑕疵」があった場合、10年間その責任を全うしないさいと云う法律です。
そのため、必ず瑕疵保険に加盟するか、供託金を納める事が義務付けられています。

そのためには、定期的な経過検査が必須となりますが、本件の場合、それが為されていないようです。
カビや結露は、この瑕疵担保責任の対象になりませんが、仰せのように竣工して数年間、家には様々な事象が現れるものです。

木材や建材が乾燥して収縮し、建具の建付けが狂ったり、設備関連の機器などは、使用頻度によって不具合が具現化する場合があります。
幸いにして、基礎に亀裂、床鳴り、建具、サッシのも問題なく、雨漏りもないと云う事は救われた気分です。

一番重要なポイントは床下環境です。
床下点検口をあけて、床下がカビ臭くなっていないかどうかは、ご自分でも確認できますので試してください。カビや不朽菌が発生している場合は、早急な対応が必要になります。

業者側にとっては、家を建築してお金を戴いた後で、建主さんからの連絡事項の殆んどが不具合を知らせるもので、その対応にお金が掛ります。
つまり、多くの建築業者は、お金を貰ったら終いにしたいとの心境に陥ります。

一方、建主さんは、お金を支払って住まいしてからが始まりなのです。
つまり、業者側の立場を思慮しながらも上手にメンテナンスなどを実践して貰う環境づくりが大切です。
とにかく施工業者さんを上手にその気させて、友好的な状況をつくり出す事が賢明な対応と思われます。
そのために建主さんが出来る最大の切り札は、その施工業者に対して、知り合いや親戚にリフォームや新築情報を与えられるような雰囲気づくりです。