高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

構造・建材について

断熱性や防音性、構造の強さなど

2010.10.22

風で揺れる家 2009.10.15掲載分

質問者/福岡県宗像市・Kさん(39歳・女)

 築2年の木造の在来工法の家ですが、高台にあり強風が吹く時に2階で寝ていると揺れを感じます。最近揺れに気づいたので新築当初から揺れていたのかは不明です。総2階、片流れの屋根、三方を家で囲まれているのですが、道路に面している、風が一番強く吹いてくるほうの屋根が高くなっています。地盤は赤土で固い地盤だそうです。揺れもそうですが、強風で屋根が飛ばないかどうかと、長方形の家で風が当たる部分の面積が広いため、家が倒れないかどうかも不安です。軒は1メートルないくらいの長さです。揺れを感じてから天気予報で風が強いと言われると、気分が沈み食欲さえなくなってしまいます。どうか良きアドバイスをください!
 家の揺れには、地盤が軟弱で地盤の揺れ波長と、家の構造的な揺れ波長がフィットした時に大きく揺れるといわれます。つまり、どちらかの波長をずらしてしまえば揺れを解消することが、理論上可能となります。しかし本件においては地盤が固い敷地だということなので、波長が合っていることもないようです。
 実際に家がどの程度の揺れなのか、どの波長で揺れているのかを調査する必要もありますが、かなり過敏になっている様子も感じます。
強風が吹くと、多少なりとも家が揺すられることもあり、同時に外部から風音やモノが吹き飛ぶ音などが聞こえることでしょう。
 一般的な住宅工法でも、屋根や外壁を止めている釘、ビスなどの引き抜き強度は充分に担保されているものです。建物が吹き飛んで破壊するのは、外壁や屋根が吹き飛んだ部分から風が入った時です。しかし、国内で発生する台風などにおいても、よっぽど強い強風でなければそのような被害に見合うことなどありません。揺れと家の倒壊を同次元で考えないほうがいいと思います。
 どうしても心配なら施工工務店と相談し、耐力壁(筋違いなど)を多くしてもらうことも必要になる場合があります。小屋裏の束に筋違いを入れたり、間仕切りや外周壁の一部に筋違いや構造用合板などで補強する方法がありますが、構造体を充分に調査する必要があります。
 できれば施工業者と充分に連絡を取りながら、強風の時に立ち会ってもらったり、万一の時の万全対策をとって精神的に安堵した状況で様子を見るべきと思います。意外と取り越し苦労であった場合などもあります。