高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

契約・法規のトラブル

業者側のミスで発生した補修工事費用など

2010.11.12

新築住宅の水漏れ

質問者/青森市・Kさん(会社員・32歳・女)

 新築住宅の水漏れ被害に関して教えてください(_<。)  住宅の引き渡しを受け、新築の家に住み出して2日後に食器洗い機を初めて使用しました。ボタンを押して正常にスタートしたのを確認後、お風呂に入りました。1時間半後、お風呂から出ると洗面・リビング・キッチンが水で溢れていました(一面水浸し)。急いで主人を起こし、2人で排水作業を行いましたが、食器洗い機からの水が止まらず、工務店の方に電話をして止め方を教えていただきました。 その後、原因を調査すると食器洗い機の給水管の管が外れていました。食器洗い機は洗濯機のような構造で、蛇口は常に開きっぱなしの状態で弁で制御されています。家の中は水浸しで家電・家具も濡れ、大事なデータが入ったパソコンは起動できませんでした(水に濡れた家財の合計購入金額200万円。床が水浸しになった面積は23畳)。また、次の日に床下の基礎部分に溜まった水をメーカーが取り出したのですが、大きいバケツ7杯分は取れていました(その分基礎に浸水していたということ)。 この事故の原因は、キッチンメーカの部品が悪かったのか、水道業者がキッチリ配管接続していなかったのかのどちらかが原因です。この場合の損害賠償の請求先は、この建物を引き渡した工務店と、キッチンメーカor水道業者ということなのでしょうか? また、どのくらいの賠償金額を請求できるのでしょうか? 当方、まったくの素人でございますので、ご教授の程よろしくお願いいたします。先日の工務店との話し合いでは、床・下地・断熱材・壁・幅木を交換すると言われています。
 新築2日目での大規模な漏水事故に見舞われて、とてもショックだったろうと思います。私たち、家を供給する側にとっても、思いも寄らない事故といえるでしょう。ところが実際の新築現場では、本件に類似した事故がかなり発生しています。配管ミス、配管損傷、機材不具合など、多くの部材・部品を人の手で行うために発生するヒューマンエラーといえる事故です。
 本件における被害や損害に保障を求める相手は、あくまでも元請けの工務店(ハウスメーカー)になります。建主さんが、食洗機メーカーや配管業者と直接交渉すると、家全体の施工責任を負っている工務店の責任所在が曖昧となります。その元請け工務店(質問者と契約した業者)は、その責任を果たすために、食洗機メーカーや配管業者に調査と補修、そして被害対応費用などの交渉を行うことになるでしょう。
 現状として工務店が、床・下地・断熱材・壁・幅木などの交換を行うということなので、工務店のやるべきことは、適切に措置をとっていることが伺えます。漏水事故で負った損害賠償ですが、その交渉相手はあくまでも工務店ですので厳守すべきです。
 施工工務店によっては、このような事故対応のできる損保などに入っている場合もありますので、冷静に交渉すべきと思います。賠償金額については、さまざまな要素がありますので一概に回答することができません。家づくりは住み始めてからが、工務店との長い付き合いのスタートなのですから、人間関係を損ねることのないような交渉が賢明です。