高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

結露と換気の問題

窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど

2022.02.02

窓の寒さと結露に悩んでいます

質問者/匿名さん

築1年ほどです。外気が10℃を切ると出てきます。ちなみにサッシは、アルプラ複合サッシ。12ミリ空気層のペアガラス+LOW-e。
 今年、樹脂の内窓をつけました。ガラスがペアガラスです。それでも結露はおさまらず(多少は軽減したかも)、先日に外気2℃ぐらいになったときには内窓にさえ結露が発生する始末です。外窓と内窓の間の温度は外気ブラス2℃程度しかありません。窓枠が異常に冷たいので、内窓にさえ冷気が伝わっている気がします。
 質問なのですが、サッシ枠を取り付ける際の注意点等はありますか? 枠に断熱材等は施工する必要はないのでしょうか? ブチルテープを施工しているのは確認しました…。
 外壁をはずして確認をとれないものか、もしくはサッシ周辺の外壁のみをカットできないものか教えてください。
 アルミとプラスチックの複合サッシに空気層12ミリのLOW-e機能付のガラスを使用した場合、国内で販売されている最高水準の窓といえます。このような高性能の窓を取り付けても結露を生じさせるのは、生活発生水といって室内で放出される水蒸気が多い場合がほとんどです。この場合、サッシの性能だけでは解決できません。
 室内気温が20℃のとき、室内湿度が80%になりますと、わずか4℃低い16℃の部分に結露が生じます。同じく70%で14℃、60%で12℃、快適湿度の50%でも9℃の部分に結露が生じます。さらに40%で6℃、30%で2℃程度となりますが、この場合、完全に乾き過ぎで風邪のウィルス菌などが猛烈に繁殖しやすい環境となります。
 本件の場合、サッシの取り付け法などの質問ですが、サッシや外壁の断熱性能だけでは解決できません。
室内湿度を20℃で50%程度の湿度に抑えるような温熱環境をつくりますと、お悩みの結露はなくなります。
その方法として、一定の換気量確保と除湿機による湿気除去があります。一番の根本は、室内に湿気を放出しないような生活の仕方を工夫することで、かなりが解決いたします。性能の低いサッシを使用しても、生活発生水が少なく、サッシに結露が生じず、むしろ過乾燥といって室内空気の乾き過ぎに悩んでいる方も多いのです。