工事ミス・トラブル
床下浸水やアルミサッシの歪みなど
2023.08.25
棟上げされたが柱が細い
質問者/栗東市・Fさん(会社員・36歳・男)
初めまして、どこに相談させていただいたら良いかと、投稿させていただきました。
現在、栗東市に地元の工務店(環境共生でと滋賀県産の木を売りにしている)にて家を新築築中なのですが、5月7日に棟上げがありまして、現場を確認し異常を発見しました。柱の太さが120ミリの契約であるのに、一部通柱のみ120ミリで、後の柱梁は全て105ミリでした。
他にも柱は無垢材のみを使用との説明でしたが、実際は中央の大きな梁(完成後にもよく見える)が集成材を使用したものでした、担当者に確認すると太さについては見積もりどおりでした。集成材は構造上使用せざる得なかったとの説明。
また2階の床は、35ミリの厚い無垢材フローリングを使用して、1階の天井を兼用するとの打ち合わせでしたが、実際は合板を使用し、その上に12ミリの薄い無垢材のフローリングを張る仕様に変更されていました。
担当の営業から、これは2階の音が1階に聞こえないように変更したとの説明ですが、同じ担当者から、無垢フローリングの35ミリ天井兼床で、音が漏れても家族同士の存在を確認できるのは、幸せな家だとの説明を受けて契約していたのに、腹立たしい思いです。
室内は梁の見える造りとなってますので、完成後も105ミリの細い梁が、よく見える家になると思います。このまま建築を続けなければならないのでしょうか?
見積書、契約書、建築確認書にも120ミリの柱使用とありますが、工務店側からの提案で、滋賀県産の木を使用した柱から国産の柱に変更すると60万円の値引きができると言われ、その見積もりには署名しました。そこには柱が細くなるとの文はなく、説明もありませんでした。
ただ産地が変わるだけで、何も変わりません一緒ですとの説明のみでしたが、この先、工務店側のこちらを攻める材料になる気がします。現時点ではその話はなくなっています。
担当者とは話になりませんので、今週末は工務店にて話し合いをするつもりですが、こちらは、建築、法律に関して素人です。何かいいお考えありませんでしょうか?
担当者の優柔不断な対応で、完全に質問者の信頼を損ねてしまったものと思われます。
本件において、構造的問題で法的に責任を問うことは難しいと思われます。細い柱といっても105ミリであれば、確実に構造剛体を得ることができます。集成材は無垢材より収縮を起こさず、梁材としては優れた性能を持っており、構造的に問題はありません。
本件はあくまでも、建主さんの当初に描いたイメージを損なうような工事の進め方にこそ問題があるようです。担当者の説明トークですが。「2階の音が1階に聞こえないように変更したとの説明ですが、同じ担当者から、無垢フローリングの35ミリ天井兼床で、音が漏れても家族同士の存在を確認できるのは、幸せな家」。家族の融和をはかれるような家づくりは大切な要素です。しかし、これを約束違いの言い訳にされるのであれば、語る資格などありません。完全に矛盾した説明ですので、ご立腹は当然でしょう。
床35ミリの無垢材フローリングとは一般に市販されているもでなく、特別品となれば相当な高価ものです。仮に15ミリ合板の上に12ミリの無垢材フローリング施工の方が合理的で竣工後の扱いがラクなのですが、価格差が大きいと思います。この価格差の交渉は行うべきでしょう。しかし、どちらにせよ、階下に対する騒音対策については似たり寄ったりで、35ミリ無垢だからといって騒音対策だということにはなりません。
家づくりは、建主さんとご家族、つまり住む人の幸福を包む空間であり、出来上がってから、一生付き合って行く空間でもあります。そのためには、建主さんの願いをきっちと履行していただき、施工者との信頼関係を取り戻すことが何よりも大切です。
まずは、質問者が当初に描いた思いをしっかり聞いていただき、できうる限り具現化していただくことでしょう。本件については、見積書、仕様書、設計図書と契約書との整合が必要ですが、事務的で無機質な要素であり、ここで争そうのはいささか賢明な対応といえないと思われます。
担当者の優柔不断な説明には納得ができるはずなどありませんし、担当者サイドの問題ではなく、会社として対応していただくことでしか解決できないと思います。しかし、決して感情的にならないことです。自分が気持ちよくこの家に住めるようになるための感情の納得が必要と思われます。私、回答者としては、質問者の意を汲むことのできる心ある施工者であることを願う心境です。