工事ミス・トラブル
床下浸水やアルミサッシの歪みなど
2011.10.20
エフロレッセンスの説明について
質問者/長野県・匿名さん(会社員・22歳・男)
私は床下(シロアリ)関係の仕事をしています。とあるお客様のところで、建築会社とトラブルになってしまいました。それは、外基礎にエフロレッセンスの発生があり、表面がボロボロになっていました。それについて説明しました。内容は「基礎も呼吸をしているため、基礎が水分を吸って、その水分を発散するときに、基礎の固まる成分(ミネラル分、カルシュウム分)が出てくるため、年数がたつと基礎の打ち直しが必要になる可能性がある」と説明しました。その家は表面にモルタルを塗ってあり、塗っていないところもエフロレッセンスが出ていました。建築会社は、「絶対大丈夫、どこの家でもなっている」と説明したらしく、お客様が不安に思っています。私も建築会社と言い合いはしたくないですし、その家の床下を見る限りでは、しっかりつくっていると思います。
私たちも嘘をついたと言われたくはないですし、建築会社の信用を奪うことはしたくはありません。私の説明が間違っていないか、また解決する方法はないですか?
質問者の説明には多少間違いがあると思います。エフロレッセンスは白華現象とも言われ、セメントの硬化途中で水酸化カルシュウムが空気や水と接触して水に溶けない炭素カルシュウムをつくり、これが表面に出来たものであって、気温の低い冬期に風当たりの強い所に出来やすい現象です。これは、コンクリートの硬化後、内部に発生していた白華成分が降雨などで浸みこんだ水分が乾燥するときに表面に引き出され、これを繰り返すことで徐々に広がっていくとされています。コンクリートに使用した砂や砂利などに混合された成分などがその要因とされていますが、好ましい状況ではありません。当然ながら「自然現象なので大丈夫」と言い切れるものでもありません。
対応方法としては塩酸を薄めて洗い流し、モルタルの塗り直しを行う方法がありますが、必ずしも万全といえる方法ではありません。コンクリートの混合成分によって、思いもよらない、このエフロレッセンスが発生する場合があります。しかし、放置してゆくと雨水が浸透して、鉄筋を酸化させてコンクリートに亀裂を生じさせます。上記の対応くらいは実施すべきと思いますが、非常に厄介な現象であり、素人の第三者が深く入り込む案件ではないと思われます。