高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

家の外回りについて

外壁や屋根のデザイン、土地の水はけなど

2023.10.30

土地の水はけが悪くて困っています

質問者/マダムさん(主 婦・35歳・女)

 床下に水がたまることについてご相談します。現在、木造パネル工法で建築中で、屋根工事も終わった状態です。基礎は布基礎で、地面に防水シートを敷いて砂を撒くという工法です。先日、大雨が降った後、台所・浴室・洗面所の床下を深く掘っている部分に(ハウスメーカーはピットと呼んでいました)水がたまりました。もともと粘土質の水はけの悪い土地のようですが、土地は前面道路より60センチほど高くなっているので安心していました。基礎を養生している間に、降った雨は浸み込んでいました。ハウスメーカーが言うには、埋め戻した部分は他に比べて雨が浸み込みやすくなっているとのこと。また、ピット部分は点検口として深く掘ってあるので、水が浸入しやすいとのことです。
 対処方法としては、家の周囲に暗渠を設置し、地表に深い部分に防水シートのようなものを張って水を浸み込みにくくするという提案をしています。その程度の対処で大丈夫でしょうか。水はけが悪く、床下の湿気も心配なので、これから床下をコンクリートで埋めることは可能でしょうか。床下は換気口がついている、自然換気式です。
質問の文書から判断できるのは、施工そのものに対して、大きな問題があるように思えません。施工途中での大雨は防水シートの上にたまり、自然の成り行きです。対応としては、後日、ジェットヒーターや送風機などを使用して、完全に乾燥させることが必須です。
 地盤面より敷地面が60センチ高いということは、環境的に恵まれていると思います。暗渠は、地盤面と敷地面との高さが確保できない場合、効果的な方法です。本件においては、必ずしも効果をあげる状況とは思えません。ピットの設置は浸入した水分を集合するためには効果的な方法で、適切な施工と思いますが、そのピットの底面が地盤面の高さより高くなっていることです。低くなっていますと、電動式のポンプなどで排水が必要となる場合があります。いずれにせよ、ピットの底面が常に乾燥していれば、床下全体が良好な環境であることを示す、バロメーターともなります。床下にコンクリートを打設しても高さが確保できなければ、思った効果が得られない場合が多くあります。
 最も効果的な方法は、床下換気を強制的に行うような施工が良いと思います。メンテナンスは必要ですが、電動式やソーラー式の床下換気扇を設置して、給気口を反対側に取り付け、床下の通気を完璧する方法が効果的です。