高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

構造・建材について

断熱性や防音性、構造の強さなど

2023.12.18

どんな断熱材が良い?

質問者/青森県五所川原市・NKさん(主 婦・36歳・女)

 現在自宅の新築を計画中です。当地は雪国なので、高気密・高断熱の暖かい家にしたいと思っているのですが、
A工務店・・・ポリスチレンフォームの外張り断熱
B工務店・・・ウレタンの内断熱
C建築家・・・セルローズファイバーの吹き込み、または、パーフェクトバリアの内断熱

 話を聞けば聞くほど、どの断熱材がいいのか、訳がわからない!というのが現状です。
 壁体内結露がなく、暖かい健康な住宅にするにはどんな断熱材を用いるのがいいんでしょう? 悩める私たちに、どなたかアドバイスしていただけたらうれしいです。
 断熱材の選定は、暑さ・寒さ対策だけではなく、家の寿命にも大きく関わります。グラスウールの断熱が日本の住宅の断熱法の基準になっておりますが、本質問にグラスウールの良し悪しの内容がありません。最初からグラスウールを使用しないと決めておられるのでしょうか。
 本件質問のセルローズファイバーも、グラスウールと同様の乾燥した空気を床下、壁の中、天井裏に静止させることをもって性能を発揮します。しかし、この湿気の多い日本の気候の中で何十年も断熱材を乾燥したまま維持することは、たいへんに難しいことです。
 ウレタンの内断熱は断熱効果も高く、断熱効果も劣化しないので優れた工法です。しかし、内断熱特有の構造材が熱柱(ヒートブリッジ)を起こして低温になり、腐食菌に侵されるなどの課題もあります。
 ポリスチレンフォームやウレタンフォームの外張り断熱方法は、構造材に熱柱(ヒートブリッジ)がなく、低温部分が出来ないので、内断熱の課題をクリアしております。しかし、ポリスチレンフォームやウレタンフォームは熱に弱かったり、火に燃えやすかったり、収縮したり、施工が困難であったり、価格が高かったりの問題もあります。
 つまり、全ての部材には一長一短があります。当方(回答者)で開発した断熱法には、その一長一短を融合したものがあります。とにかく、どんな断熱材を使用した工法でも、施工者側の言い分を聞くよりは、その工法で新築してすでに居住している複数の人の話をよく聞くことに尽きると言えるでしょう。