工事ミス・トラブル
床下浸水やアルミサッシの歪みなど
木造軸組の平屋です。屋根裏断熱で断熱材はロックウール75mmです。ユニットバスの上はユニットバス自体が断熱されているという理由で50mmのスタイロフォームでポーチと干場は居室ではないということで断熱材はされてません。一応両方とも屋根のしたです。あと玄関部分だけ天井断熱になってます。このような施工で屋根裏断熱は大丈夫なのですか?
屋根裏断熱の仕様と記述されておりますが、天井裏断熱としっかりとした区別を持って施工すべきです。
屋根裏断熱とは、瓦などの屋根材の下に断熱材を施す方法です。
この場合は、屋根材と断熱材との間に最低6センチ以上の通気層を用いる必要があります。
沖縄のように緯度の低い地域では太陽高度が高くなり、屋根材の受熱量が膨大となり、夏場には100℃近くにまでその温度が上昇する場合があります。
屋根材の受けた熱を放散させる構造になっていなければ、屋根材と断熱材の熱劣化が著しく早まってしまいます。
この屋根断熱方式では、構造的に断熱材を厚くする事に限界が伴う場合がありますので、設計段階から吟味する必要があります。
一般的なのが天井裏断熱ですが、天井部材に直接断熱材を載せる方法です。
この場合、小屋裏全体が通気層の役割を果たすのですが、軒天と棟上や妻側に通気口を備えて出来得る限り、外気と同じ環境にする事が必要です。
いずれにしても、断熱材の厚さは、本土の寒さ対策の断熱ではなく、暑さ対策が求められます。
本件はロックウール断熱材を使用するとのことですが、硬質タイプだと思われます。出来ればスチレンフォーム(スタイロフォームは商品名)をその下部に付加断熱材として用い、厚さは灼熱対策を考慮して北海道なみの厚さをお勧めします。
スチレンフォームは70℃の温度に熱せられると熱劣化を起こしますので、屋根下断熱材としては不向きです。しかしバスユニットなら大丈夫と思われます。
ただし、ポーチと干場は居室でないので断熱材を入れないと云うことは理屈になっておりません。
暖気は断熱性能の弱い部分から侵入しますので、徹底した断熱仕様にすることが相当と思われます。
冷房対策を施したエコ仕様の家づくりは今後のエネルギー政策に大きく関わります。家の断熱性能を完璧に行う事で、快適に過ごしながら冷房負荷熱量を70%以上もの削減する事が可能となります。
先進的な仕様で次世代に通じる家づくりを実践してください。
イニシャルコストは、ランニングコスト削減での相殺も可能です。