工事ミス・トラブル
床下浸水やアルミサッシの歪みなど
2013.04.15
サッシ廻りの外壁のヒビと隙間について
質問者/埼玉県所沢市・IAさん(43歳)
平成7年築購入しました住宅について相談させていただきたく、メールいたしました。
リビングの戸に隙間が発生しています(図面の1と対角線の2の部分)。徐々にひどくなってきており、今まではどうにかサッシの調整で吸収できていましたが、とうとう調整の範囲を超えてしまいました。隙間から風が入る、虫が入るなどの不快な症状が出ている上に、最も懸念しているのが、ロックが力を入れて強引にかけなければならず、今にも破損しそうな状態であることです。
周囲を確認してみると、以下のようなことがわかりました。
・戸の下の基礎に大きなヒビが発生しています(工務店は化粧の部分だけと言っています)(図面の番号3の部分、写真A参照)。
・戸の左上の内壁にずれが見られ、隙間が生じて壁紙がよじれています(図面の番号4の部分、写真B参照)。
・工務店が持ってきた水準器で水平を確認したところ、図面の矢印の方向に大きく傾斜しているのがわかりました。
以上の症状から基礎が沈み、傾斜し、その結果、サッシにゆがみが生じたものと思われます。この状況に対して、以下についてアドバイスをいただけないでしょうか?
・外壁などの劣化などは当然発生する経時変化ですが、購入後10年近く経過しているとはいえ、調整の範囲を超えたゆがみの発生は欠陥と考えています。私の理解はおかしいでしょうか? また、無償修正修理を工務店に要求できるものでしょうか?
・サッシのゆがみに対して、どのような改善修理方法を推薦されますでしょうか?
・改善修理方法として、ゆがみの直接原因である傾斜を修正するため、基礎の上の骨組みを持ち上げるなどは可能でしょうか?
・およその修理費用を教えてください。
よろしくお願いいたします。
写真や文章から判断して、家が傾いていることが要因のようです。要因は、地盤の不同沈下や地質の経年変化、地下水など周辺環境変化などが考えられます。
平成12年以降に新築された住宅については、このような事案の場合、施工者側が10年間その責任を負いなさいと、住宅品質確保促進法で義務化されております。本件は平成7年の竣工ですから、この法律の対象とはなりません。
家の傾きをまず進行させない手法を行うべきです。手法は現場の状況でさまざまな工法がありますが、立地状況や現在の建物の構造環境によっても大きくその手法が異なるため、「曳き家」という専門業者に相談させるべきでしょう。一般の工務店でも対応できる技術を持っている場合もありますので、まず施工工務店に相談するべきでしょう。
費用については状況から判断して、業者に費用負担を負わせることは非常に困難だと思います。しかし、施工工務店にしても、当時の状況からこのような事象が発生するとは思いも寄らないことであったと思われます。施工工務店と感情的にならず、冷静に相談をして、少しでも安価に補修作業を行うことが賢明と思われます。
方法は、まず傾きの進行を止める工事が終わりますと、状況によりますが、基礎と土台の間に楔を打ち込みながら、少しずつ補修したり、また、傾いたまま生活に支障のないように床や建具、サッシの補修を行う方法があります。
文書だけでは判断できませんので、現場の状況によって補修方法を選択しなければなりません。