工事ミス・トラブル
床下浸水やアルミサッシの歪みなど
2024.09.30
2階建て住宅。一階部分増築の雨漏りについて
質問者/埼玉県東松山市・SKさん(その他・59歳・男)
プレハブメーカーの建て売り(住宅公団)の1階部分のスペースを広げる増築(リフォーム)を行いました。2階ベランダ(南側、通しのベランダ)を天井としてそのスペースだけの拡大です。
知り合いの工務店にお願いしましたが、ベランダを天井とすることで雨漏りは大丈夫かと強く確認したところ、心配ないということで施工してもらいました。完成後半年した頃、壁紙内側から変色、天井蓋をあけてみたところ、びっしりとカビ。そして水が一面に滲んでいました。
工務店に連絡し、雨漏りがあることが判明、その部分を修繕し壁紙を張り替えてもらいました。また数ヵ月して再び雨漏り。ベランダの防水シートの亀裂が原因とのことでコーキングしたが、春先の豪雨の時またもや雨漏り、バスタオルやシーツを天井裏に敷き詰めたものの雨水でびっしょり。その状態を工務店に見せ、修理を求めたが、原因は先のプレハブメーカーがベランダ取り付け部分の雨が入らないようにする部分にコーキングされていない手抜きが原因とのことで、そこの補修を行ってもらったが、メーカーが手抜きしたことが原因なのでこの修理は有料であるとのことをいわれた。
私は最初から雨漏りを心配していたが、専門家が大丈夫だと言って施工したのだから、工務店の責任があるのではないかとしたところ、手抜きを見抜けなかったのは当方のミス、従って無償修理としましょう、ということでした。しかし何度も修理が失敗しているので、根本的に直したいので見積りをして欲しい、その上で私どもと工務店で折半しましょうと提案したのですが、それ以後、社長や担当者の携帯は非通知になり、会社に電話すると居留守のような応対、その後の連絡もありません。
案の定、数日前の大雨の際、以前と変わらない雨漏りです。
その工務店に連絡することの煩わしさや疲労感で、リフォームを希望した家内はすっかりふさぎ込む等、精神的苦痛も小さくありません。
高い借り入れをして雨漏りする家をつくりたかったわけではありません。建築については全く素人の私たちが全面的に専門家を信頼し委ねて、素敵な住居を望むのは間違っているでしょうか。
今も天井蓋を解放し、バケツとタオルを一面に敷き詰めています。工務店の不愉快な対応と、改善できる方法を教えていただきたいのですが、よろしくお願いいたします。
この相談案件は、これからリフォームを計画されている方にはとても参考になると思われます。
質問者の「建築については全く素人の私たちが全面的に専門家を信頼し委ねて、素敵な住居を望むのは間違っているでしょうか」の問いには、切実な心情が伺えます。
新築を施工したプレハブメーカーとしても、ベランダを屋根に汎用する事を前提に設計や施工をしなかったことでしょう。
リフォームを行った工務店が、プレハブメーカーが「手抜き」を行ったと主張したところで、ベランダの下に部屋が出来ることを前提としたら、その理屈も成り立つでしょう。しかし、ベランダはあくまでその上部を活用することを目的に施工しています。下に部屋をつくることの前提で、取り合い部分の防水などは考慮していなかったと思われます。
仰せのとおり、ベランダの取り合いが下部に部屋をつくっても、そこに雨水漏水がしない状況判断に課題があったことはいがめない事実だと思われます。
本件の場合は、やはり、リフォームを行った工務店の責任が問われると思いますが、工務店側も新築時の状況を引き合いに出して、できるだけ責任回避をしたい思っているのでしょう。
本件のような工事は、まず新築したプレハブメーカーに相談してからリフォーム工事を進めるべきでありました。新築業者とリフォーム業者が異なる場合、このようなトラブルが相次いで発生しています。最初から新築業者に依頼すれば、このような問題は生じなかったと言えるでしょう。
本件の場合は、その業者選定に間違いがあったことを悟った質問者が、根本的な補修工事を行い、その工費を折半にしようと言う、妥当な妥協案を提示したものと思われます。
その工務店が提案を呑めないのが、技術的に自信がないのか、単にヤル気がないのか、それ以外の理由なのかを推察することはできませんが、放置しておくと、ますます深刻さを増してゆくでしょう。
もう一度、根気よく工務店と相談をするか、新築したプレハブメーカーに全ての事情を話して対応をしてもらうか、全く異なる工務店に依頼するか、いずれかの選択が必要でしょう。
現場を見ていないので、具体的な対処法をこのメール相談で回答することはできませんが、基本的に、取り合い部分の外壁を一部、剥がして完全防水するなどで、漏水補修が可能と思われます。
悩んでいても問題は解決しませんので、上記したことも含め、まずは行動を開始することです。