高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2013.08.19

床下の調湿剤と換気扇設置について

質問者/東京都世田谷区・Iさん

 築27年の木造住宅に住んでおります。ここ数ヵ月、ねずみが住み着き、罠を仕掛けたりと家族で対策を練っていました。それでもなかなか駆除しきれなかったので、家の者が役所の害虫駆除へ相談の電話を入れたとたん「通気口にネットを張ります」という訪問業者が現れ、ネットで数件も取り沙汰されているように「無料で床下点検」「カビがひどい」「土が腐っている」と、耐震に対して異様に恐怖心を持っている母を煽り、調湿剤と換気扇設置を行っていました。30坪程度の一戸建てですが、120袋の調湿剤を使用したようです。後で調べてみたのですが、調湿剤を敷き詰める前に、防湿シート等は敷いていないようです(床下は土壌です)。こちらも勉強不足な上、害虫被害で困ってはいたので、訴訟を起こしたりは検討していないのですが、これは泣き寝入りなんでしょうか? 「場合によっては逆効果にもなる」とネット上で出ていたので、再点検と事によっては修正をしたい気もするのですが、業者に頼む気にはなりません。白い調湿剤を敷きつめた状態では、調湿剤自体が再びカビたとしても確認しようがないですし…。床下がカビるのは、ある意味では当たり前のことともどこかのホームページで拝見しました。やっぱり泣き寝入りになってしまうのでしょうか…。

 悪徳業者は本当に困りものですね。調湿材を床下に敷き込む条件としては、どのような種類の調湿材でも床下の通気が完全になされていることと、床下の地中からの湿気を遮るために、必ず防湿シートを敷き込むことが不可欠です。
 白い調湿材ということですが、「シリカゲル」なのか「石灰」なのかわかりません。その他に炭を袋に入れたもののあります。いずれにせよ、防湿シートが敷かれていないのが気になります。シリカゲルなら蟻が触れますと、脱水状態で蟻を死に至らしめますが、乾燥していることが前提です。
 120袋の調湿剤を敷きこんだということですが、いったん取り出して防湿シートを完全に敷き込んで、また敷き直すことをおすすめします。自分でもできると思います。
 床下通気口は、とにかく通気が完全になされていることを確認する必要があります。とにかく、床下は床下の地盤面がさらさら状態で乾燥している状況なら、腐食菌も発生しませんし、蟻も近寄りませんので、特別な対策を必要としません。
 基本は、床下の乾燥状態を維持するために何をなすかなのです。調湿剤も乾燥状況をつくることが目的で、防湿シートや通気がなされていなければ、その目的を果たすことはできません。