家の外回りについて
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2017.11.02
マンションの共用廊下の冠水について相談
質問者/ぐらすぼっくす
初めて相談の書き込みをいたします。
どうぞよろしくお願いいたします。
2013年4月に新築の分譲マンションを購入して入居しました。
2013年7月の集中豪雨の際に、1Fの共用廊下が冠水し、1F住居の玄関前30cmくらいのところまで水が迫りました。
幸いにも床上・床下浸水には至りませんでした。その後、デベロッパーと協議を重ねて分かったことと、現状実施済みの対策は次の通りです。
マンションの設計
・当マンションは想定雨量50mm/hとして雨水排水を設計している。
・雨水排水管は地下貯留槽を経由して市の下水道へポンプ排水+オーバーフロー管排水される。
・市の下水道局が公開している雨水排水管の径を決定する際の指針は降雨量80mm/hである。
冠水時の降水、排水状況
・10分間に20mm、19mm、12mmと、30分間の集中豪雨。この前に降雨なし。一時間あたりに換算すると120mm以上
・地下貯留槽から市の下水道へ流す部分が満流になっていると作動するアラームは作動しておらず、
市の下水道が満流になっていたわけではない。
・地下貯留槽よりも上流側で水が滞留した。
・同日、付近のマンションで冠水は起きていない。
実施済みの対策(デベロッパーが理事会の承認を得ずに実施)
・地下ピットを通過する横樋の上部に穴を開けてオーバーフロー管を追加設置し、豪雨時に地下ピットへ排水(誘導)。
・地下ピットにはもともと結露水などを排水するためのポンプがあり、地下貯留槽へ向けて排水が行われる。
・冠水が起きたエリアへ雨が落ちる縦樋の屋上排水口を狭くし、雨水の落ちる量をへらした。
住民側の見解
・7月の集中豪雨は1時間あたり120mmを超す雨であり、確かに想定外の豪雨であったといえる。
とはいえ、当マンションの想定雨量50mm/hは、市の下水道局が公表している数値より低く、
最寄りの気象観測所の降雨記録を見ても50mm/hを超える雨は過去に何度も降っており
想定雨量がそもそも低すぎる。設計ミスではないか。
住民とデベロッパーの共通の認識
・冠水が起きたポイントから地下貯留槽までの排水管の排水能力が50mm/hぎりぎりである。
・縦樋が地下で横になるポイント〜地下貯留槽の排水能力を高めないと根本的な対策にならない。
デベロッパー側の見解
・地下貯留槽へ入る排水管はマンションの基礎に穴を開けて通しており、この穴をさらに拡張して
太いパイプにすることはかなり難しい。
・地下ピットはもともと過酷な環境であり、年に数回の豪雨であれば、地下ピットをバッファとして
使ってもマンションの基礎が痛む心配はない。
このような状況でございますが、お尋ねしたい点は次の通りです。
1)
・現状で対策済みの地下ピットをバッファとして使う方式は長期的に見て、本当にマンションの基礎に
悪影響を与える心配はありませんか?
2)
・想定雨量50mm/hは想定が低すぎると思いますが、雨水排水管を太くできないのが事実であった場合に
どのような補償・対策を求めるのがよいでしょうか。
3)
・屋上の排水口(一部)を狭くする措置が取られていますが、屋上の排水用勾配は当初設計通りのため、
豪雨時に雨水が屋上に滞留することが予想されます。悪影響はありませんでしょうか。
また、屋上の排水用の勾配を付けなおし、排水能力的に余裕がある縦樋へ多くの雨が流れるようにする
工事は現実的でしょうか。
(地下貯留槽へ入る排水管は2系統あり、片方は多少余裕がある設計となっているようです)
どうぞよろしくお願いいたします。
マンション設計と施工においては、様々なデータを参考にして行います。
本質問内容は、先般の豪雨の際にマンション共有廊下が冠水し、個別の玄関先まで水が押し寄せたことの不安からくるものだと思われます。
住民側の不安は当然なのでしょう。
そこで過去に降水量50?を超える事が何度もあったのに、雨水対策設計が50?となっており、当該マンションは設計ミスではないかと言う質問です。
この設計ミスか否かと云う問いには、地下部分にフロー対策がなされていることで設計ミスと断言できないと思われます。
屋上の排水パイプの太さや勾配などは、遣って出来ないことはないのですが、費用面での負担分担が生じてきます。
文章で観る限り、本件事象に法的な瑕疵はないように思われます。
また分譲マンションは、本件のようなケースも含むこと要素がマンション自体の販売価格に凝縮していることを理解すべきで、安心を担保するにはお金が掛かるのです。
したがって住民側は、一定の費用負担も視野にいれるのであれば管理会社と協議することをお勧めします。