高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

契約・法規のトラブル

業者側のミスで発生した補修工事費用など

2016.12.14

仮審査前の着工完成で、仮審査に貸付条件がつき困っています

質問者/ここっち

相手は3億円を越える規模のハウスメーカーです。
昨年9月に自己所有の土地に家を住宅金融支援機構申込みと同時に
注文しました。
ローン審査も問題なかったということで、順調に話が進み、1月に着工。
4月中旬まで来たところ、4月18日にローンの仮審査通知が届き、貸付
に「分筆」の条件がついていました。「分筆」すると諸税が増えるため、
将来の資金状況が大きく変わるので、家のサイズを小さくし(総支払額)
たいというのが、当方の希望です。
契約書通りの「仮審査通知後」着工であれば、家のサイズを大きくしな
かったと思います。仮審査を待たず、家をほぼ完成させて、その額での
支払いを求められています。
ハウスメーカーからは、仮審査前着工は、契約者に非が無く、ハウス
メーカー側の落ち度である旨のわび状は戴きました。「分筆費用」と、
当初は不要であった「つばぎ融資」ば、ハウスメーカーが負担するとの
ことでした。当方に非がない仮審査前着工により、想定外の費用負担
が発生するのは受け入れがたいと思っています。したがって、自分の
支払可能な額での家に改築していただきたいと思うのです。鉄筋コン
クリート造なので困難かと思いますが、私の要求は間違っているので
しょうか?
本件はフラット35ローンにかかわる案件だと思われます。
この融資を受けるためには、まずローンの仮審査請求を行います。
この審査はかなり簡易的な内容となっております。
この仮審査で合格通知が届いてから本審査請求を行うのですが、この手続きは相当量の情報を記載した内容となります。

この本審査では、本件のような「分筆」案件などのような条件がつく場合があった上で、本審査内定通知書が交付されます。
この時点で心置きなく着工できることになります。

本件のような「仮審査通知後」における着工の場合は、本審査で不合格や大きな条件でフラット35ローンを採用することを断念する事態も少なくありません。
本件ではハウスメーカーが仮審査前着工に落ち度であったと認めています。
申請は、施主名義で行うのですが、ハウスメーカーが手続き代行する形態となり、その仔細を確認しないうちに着工してしまったことに責任を感じているのでしょう。

当初、不要であった「つなぎ融資」をハウスメーカーが負担するということで責任を果たそうとしているように伺えます。
確かに手続きのすべてをプロの施工者側が行っており、施主に仮審査前着工に責任は無いように思いますが、諸手続き書式には、そのプロセスなどが記載されているはずであり、100%非がないと言い難いことも在り得ます。

想定外の費用負担が発生するのは受け入れがたいとの気持ちは充分にお察しできます。「私の要求は間違っているので しょうか?」との問いについては、決して間違ってはいないと推察できます。
しかしながら現在の現況においては、当該ハウスメーカーと質問者の施主が、穏やかな解決法を建設的に模索することが賢明のように思われます。