高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

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2016.04.18

瑕疵担保責任では?

質問者/ヴェルファイア

新築後5年目で不安を抱える事態が起こり、ご意見賜れればと今回投稿させていただきます。よろしくお願いいたします。
建築予定地が田んぼを盛土して隣地との敷地に高低差が約2.5mあるためL型擁壁にて造成を行いました。造成後間もなく着工する為に地盤調査を施工会社に実施してもらい結果として地盤の補強が必要との結果でした。
補強内容は、松杭の摩擦によるもので支持杭でありません。
松杭は、不安でしたが保証会社による地盤保障が付きますので心配ないとの説明を受けたので施工会社に任せました。
その後引き渡しを受け、今年の初めに建物の沈下が感じられたために施工会社に調査を依頼しました。調査は、保証会社の方で行われ報告書が提出されました。
調査結果は、サウンヂング試験で地層が25cmほど着工前より下がってる数値が表記されていました。
保証会社の報告としては、引き渡し後に擁壁側の隣地が盛土の造成工事を行った時の工事が原因で隣地側に地下の地盤が引き込まれて境界付近で不同沈下を生じている。よって、土木工事が原因の為保証の対象外であり保障は出来ないとの見解でした。
施工会社に何とか対処してもらう良い方法は、無いものでしょうか?
宜しくお願い致します。
瑕疵保険を引き受けるには、「住宅性能保証機構」と云う公的機関と、それと同等の保険資格を持った「瑕疵保険指定法人」があります。
取材してみましたが、本件は「瑕疵保険」と「地盤保険」の制度の狭間に入ったデッドケースであるようです。

瑕疵保険は、竣工するまでの期間内で、主要構造部分に瑕疵と漏水対策の瑕疵があった場合に適応されます。
「地盤保険」は地盤調査したした時点での地盤要件が対象となります。
本件は、引き渡し後における外的要因で発生した不同沈下となると、この保険の免責要件に相当してしまいます。
このようなケースを想定して制度設計がなされていなかったようです。

したがって本件は保険適用が難しい案件のように思われます。
しかしながら、地盤調査の段階で摩擦杭でなく、支持杭の採用だったらどうかなど、色々な反省点もあったように思われます。

いずれにしても、現況での地盤補強方法を検証すべきです。
施工会社とも相談しながら地盤補強の補強剤注入や、家屋周辺補強など、現況を十分に検証しながらの地盤補強方法を思考すべきと思われます。

不満は残りますが、ある程度の補強施工に係る費用負担は止むを得ないと思われます。