高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

構造・建材について

断熱性や防音性、構造の強さなど

2016.04.21

基礎の貫通クラックについて

質問者/いそがしさん

昨年の10月に「基礎部分クラックによる雨の浸入」でご相談させていただきました。
現在もまだそのクラックの補修工事が完了せず進行中です。

 2012年1月下旬に貫通クラック部分に内側「エポキシ樹脂注入」と外側のクラックが見つかった基礎一面に「黒い防水剤塗布」の補修工事を行いました。
きちんと乾いたところで再度雨の浸入が無いか確認し、仕上げを行う予定となっていましたが、その後4月暴風雨の時に、補修した部分の床との境目より雨が浸入しているのが見つかりました。
また、先月新たに貫通クラック3箇所+ヘアークラック十数箇所が見つかっています。

 ハウスメーカーより以前補修したクラックも含め、内側よりエポキシ樹脂注入と外側基礎部分すべてに防水剤塗布による補修を行うとの話があり、来週より補修工事を行う予定でいます。

今回、補修工事を進めるにあたり、ご相談させていただきたい内容は以下の通りです。
1.縦の貫通クラックが発生する要因はなにですか?
築1年数ヶ月でこんなに貫通クラックが発生するが心配です。
地盤は問題なし。1階部分はシャッター付車庫および納戸の3階建て。素人目には3階建て用のしっかりとした鉄筋だったような気がします。
(1階の2/3が車庫のため、貫通クラックより雨が侵入しているのが発見できました。)
2・これらのクラックの補修としては、ハウスメーカ提案方法は妥当でしょうか?
貫通クラックも新たに見つかっている現在、処理を施してしまうと、次にできるクラックがもう発見することができないのではないかと心配しています。

建築に対する知識が無いため、余計に今後に不安を感じてしまいました、
ご指導のほど、よろしくお願いいたします。
コンクリートは収縮クラックなど多少のヒビは生じます。
しかし本件は、貫通亀裂と書いており、クラックそものが内外を貫いていると云う事になれば完全に構造クラックと言う事象です。
構造クラックと言うのは、主要構造物である基礎コンクリート(鉄筋量も含む)の在るべきはずの強度に対応出来ず、入ったクラックと言う事になります。

もっとも要因として思考される地盤は、「地盤は問題なし」との記述がありますが、亀裂の要因を特定する必要もありそうです。
「エポキシ樹脂」で完全補強する方法もありますが、本件は単に防水処理としてエポキシ樹脂を使用したように思われます。

大きなクラックの場合は、フラットバーと称する鉄板を貫通ボールトで綴じ込む方法などがあります。
いずれにせよ、瑕疵担保責任履行法(基礎施工のミスに対する施工者の責任)の対象案件であると推察されます。
防水処理は、塗り工法などの方法が多く存在しましが、構造クラックを放置しておくと上部の構造本体にも、狂いが生じるなどの事象が出ることも在り得ます。
施工者と充分に協議して、構造的に問題のないように対処する要請を行うべきです。
あなたには、瑕疵担保責任履行法と言う法律が味方しています。