工事ミス・トラブル
床下浸水やアルミサッシの歪みなど
築2年の木造住宅です。引き渡して間もなく外壁モルタルのひび割れが碁盤の目状に広がり、1年過ぎた頃には美観が損なわれ、個人的には許容できないレベルになっています。希望としては再施工をお願いしたいのですが、現状は施工会社との交渉がうまくいかず、意見が平行線のまま先が見えません。このままでは私達が涙をのむ展開になりそうでどうにも消化しきれず、藁にもすがる思いで相談させていただきました。これは施工不良として業者に全面補修をさせることができるケースなのかアドバイスをいただきたいです。
<現況>
・下地のボード目地を拾うように縦横無尽にクラック(1mm以上が数箇所、0.7mm以上が数十箇所、ヘアークラックは無数にある)
・雨天後は外壁が水分を含み凹凸が鮮明になる
・防水塗膜が原因とされるふくらみが全面に出現(乾燥すると消失する)
・塗装会社の赤外線カメラにて全体を撮影。同一面上で、約3℃の温度差があるため、外壁の浮きの可能性があることを確認
<原因として考えられること>
・ラスカットの板張りを下地とし、目地コーキング後、ラス網を目地上と窓枠四隅のみ施工(私達への工法の提案はなし)
・下地メーカーが推奨する養生期間として2週間?1か月程度を確保する必要があるが、7日目に上塗りしている(季節は9月上旬)
・モルタル外壁は西面と北面なので、夏場でも乾きにくい状況
・下地メーカー推奨のモルタルを採用せず、現場調合
・水疱の原因は下地が乾ききってない状態で浸透性吸水防止剤を施工したから?
<施工会社の対応>
・現時点では剥離・落下、雨水侵入の危険性は無い
・構造上問題は無く、瑕疵担保責任保険にも該当しないため全額費用負担はできない。
・1mmを超えるひび割れの部分補修および、浮きを押さえるためのビス打ちは無償で行う(美観の保証はなし)
・全面補修を希望する場合は費用の半額を負担する(普通はこういった対応をしないため特別厚意とのこと)
・補修について大きく3パターン提案。
1:部分補修のみ?無償
2:全面補修? ひび割れ部分を補修した後、上から左官塗り?半額負担。
3:全面補修? 外壁を下地から剥がし再施工?半額負担(ただし解体工事、外壁下地工事の部分については構造的に問題ないため実費請求となるらしい)
<経緯>
・施工会社に対し全面補修を無償でしてほしいと要望
?部分補修のみ可、全面補修する場合は費用の半額のみ負担すると回答
・住まいるダイヤルにて電話相談をし、施工会社の代表取締役宛に原因究明と補修計画の要望文書を送付。また、施工会社にこれまでの説明内容を書面で提出するよう依頼
?先方から回答文書、見積書等提出されるが、契約上の保証の対象外という事実は変わらないとのこと。
・専門家相談(弁護士・建築士立ち会い)を行い、以下のような意見をもらう
:法律的な観点からすると契約書に書かれてあることが必ずしも全てではない
:双方ともに想定していた外観と違うものが完成したという点で、契約不適合責任(弁護士)
:1mm未満は保証の対象外ということであっても、0.9mmのクラックが無数にある場合に一切対応しないというのは法的に通らない(弁護士)
:下地処理について、養生期間が推奨の2週間に対して1週間は短い。ましてや北と西面の日が当たらない箇所(建築士)。
:補修方法として現状の壁に上塗りする方法はおすすめしない。3cm厚みが増し、窓や屋根、基礎の水切りに被る(建築士)
:膨らんで戻ってを繰り返しているので、剥落の可能性は0ではない。
?この点を踏まえて建築会社に再度要望するが、意見・立場に変更なし。
・今後、紛争処理(申請料1万円のみ)に進むべきか、諦めて部分補修を依頼し、補修跡が目立つ場合は個人的に信頼できる塗装会社に依頼しようか悩んでいる←今ココ
(本来は全面再施工を希望しているが、半額でも200万円以上の負担が必要なため、とても捻出できない。)
長々となりましたが、以上となります。多方面からのご意見お待ちしています。
発注する過程に問題があったように思われます。
これだけの壁面積の場合は、「エキスパンションジョイント」と云いますが、幅2mくらい、高さ3mくらいの位置に目地を設けるべきです。
このような一枚壁でのモルタル仕上げでは、本件のようなクラックの事象のでるが最初から想定できます。
この相談には、今後の処置や対応法の質問ですが、それには発注契約でどのような内容であったか、設計者などの仲介の有無なども大切な要素となります。
写真で見る限り、一部の塗装補修で済むような事案ではありません。
「エキスパンション」目地を設けた施工でなければ、根本的な解決になりません。
紛争処理センターに持ち込むのも一案ですが、業者と完全敵対関係となります。
業者を上手に使いこなすのも賢い施主の在り方です。
一定の費用負担は覚悟しても、施工業者をその気にさせ、抜本的な対応策を講ずるべきだと思われます。